ば(れー)かっぷる日常録【赤葦京治】

風邪 ページ31

赤葦side

”風邪ひかないようにね”

＿＿あれは盛大なフラグだったのだろうか

だったらフラグ一級建築士目指せるな、なんて能天気なことを考える。

昨日、土砂降りの中でAを傘に入れて帰ったのだが。
Aが濡れないようにしていたら自分がびしょ濡れになり、家に帰って風呂へ直行した。

まあこのくらいでは体調を崩さないだろうとタカをくくっていた…俺は今、発熱で布団の中である。

朝、何となくだるいと思いつつも朝練に行こうとしたところで｢顔が赤い！｣と母にストップをかけられた。

測ってみると熱はなんと38.5℃。流石に休めと言われ、渋々木兎さんとAにLINEした。

2人からは”大丈夫！？””生きてる！？”とメッセージがきたので”死んでます”とだけ返した。

ああ、あれだけ木兎さんに体調管理と言い続けた俺がこれではシャレにならない。
１ヶ月後にはもうインハイ予選があるし、正直授業はノートさえ送ってくれればなんとかなるが、部活は休みたくない。

昼になっても熱は38℃。部活に行けないことが確定し、とりあえず木葉さんに練習のことやら木兎さんしょぼくれ等の応急処置的なものをLINEしておいた。
ミスター器用貧乏と称される彼ならきっと何とかするだろう…そうあって欲しい。

さて、明日には治るように寝よう…とした所でふとスマホを見る。AからLINEが届いていた。



A帰りお見舞い行く!

A赤葦ママから今日仕事で帰れないから代わりに居てあげてってLINEきて

A心配だし

思いがけなく二度見した。

…え、A来るの？
てか、帰りってもう真っ暗だろ！

赤葦京治気持ちは嬉しいけど、帰り危ないから辞めときな

秒で既読が着く、そして秒で返信が来た。

A大丈夫!お泊まりセット持ってく!赤葦ママから許可もらった!

母さん？何勝手に話を進めて…ていうかいつの間にAとLINEしてたんだ？？

急いで母にメッセージを送る。

赤葦京治母さん!何でAが泊まることになってるの?

こちらも秒で返ってきた。

母あら良いじゃない。Aちゃん快くOKしてくれたのよ〜

母あ、あまりAちゃんに移すようなことしちゃダメよ?キスとか

…この人こういう人だった。
もうどうとでもなれ、と布団に潜り込む。
風邪のせいか頭がぼーっとしてきて、そのまま目を瞑った。





”…色んな意味でやばいかも”

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