遭遇 ページ25
黒尾side
部活終わりにスタバ、なんてことも、高校生ならそこまでレアケースじゃないだろう。
……が。
｢ちょっとクロ、まだ着かないの？｣
｢あと3分〜｣
今日はなんと、研磨も一緒だ。
いや、俺と研磨は大概セットで行動してるけど、
コイツ午前練終わりとか｢ゲームしたいから早く帰りたい｣とか｢そもそも人がいっぱいいるとこだったら拒否｣とか言って寄り道のお誘いを悉く拒絶される。
そんな連れない幼なじみを東京のそこそこ大通りまで連れ出してきた俺を誰か褒めて欲しい。
｢新作リンゴ味なんだけどさぁ、アップルパイみたいな味するんだって〜｣とか言って(クラスの女子がそう言ってた)、｢今ゲームイベやってないでしょ〜？ねぇ研磨くぅん｣とか宥めて
夜久には｢お前傍目に見たらまじ不審者｣とまで言わしめた、俺の努力よ。
そこまでして何故スタバへ行きたいのか？
んなもん、リア充感出すために決まってんだろ。
だいたいスタバに来てるヤツはリア充に見えんの。
てか、別に恋人いない=非リアじゃねぇから。
リアルが充実してれば誰だってリア充だから。
そういう意味でスタバに行く高校生はほぼリア充だから(自論)。
なんて心の中でごねるうちに到着。
心無しかそわそわし出す研磨、アップルパイ効果恐るべし。
中に入り列に並んでメニューを開く。
といっても、2人とも新作目当てで来ているので秒で不要になったのだが。
そこからはひたすらスマホをタップする研磨を覗き込む。
最近パズルゲームにハマっている研磨だが、画面には久しぶりのRPG。
あ、敵出た。って、一撃かよ。
容赦ねぇ、てかレベルえげつねぇ。
｢……なんか前よりレベル上がってんな｣
｢ん…先週からコツコツ雑魚狩って経験値稼いでたから……｣
雑魚……敵、超不憫。
本格的に集中し始めた研磨は中ボス戦に入ったようだ…一撃ですげぇダメージ入るなおい。
｢ご注文お伺いします！｣
ポニーテールの爽やかなお姉さんに｢これ2つで｣と注文と会計を済ませて受け取り場所まで移動。
目の前でクリームが絞られるのを見ていると、不意に聞き覚えのある声が聞こえた。
｢Aの美味しそう｣
『新作だかんね〜…1口飲む？』
｢ん、じゃあ俺のも｣
『わー！ありがとう〜』
俺は振り返る。
視線の先には1組のカップル。
研磨は例の声に微かに反応したが、今はそれより中ボスらしい…いや待って研磨くん。それどころじゃない。
”あれ、赤葦じゃね？”
”やっぱいるんだ”
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とみーさん(プロフ) - アニメ大好きwomanさん» ありがとうございます！本当に更新お待たせして申し訳ないです(--;) (2019年10月2日 1時) (
レス) id: e806159e05 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きwoman - とっっても面白いので早く続きが読みたいです！ (2019年9月30日 3時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
とみーさん(プロフ) - 鶴まじ天使さん» うわぁぁありがとうございます！ (2019年8月31日 0時) (レス) id: e806159e05 (このIDを非表示/違反報告)
鶴まじ天使(プロフ) - ふふっ夢主ちゃんと赤葦のやり取りが見てて微笑ましいですね(笑)すごく微笑ましくて面白いです！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2019年8月29日 7時) (レス) id: 2390bd5229 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とみーさん | 作成日時：2019年8月20日 12時
