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あれは、梅雨が明けた頃だったか。
4月と比べると変わったことが沢山あった。
まず、ボクトコウタロウ…もとい、木兎さんは本当に不思議な人で、何故か下っ端1年の俺によく寄り付いてきた。
うるさい人だなぁとは思うけど、何処か憎めない。
それに、あの人の自主練に付き合うのは疲れるけど楽しくて。
かくして遠い遠い、憧れだったはずのボクトコウタロウは、すんなり俺の日常に溶け込んでいた。
そして、木兎さん繋がりでAともよく話すようになった。
Aもしばしば幼馴染の先輩と最終下校時間まで居残り練をしていて、よく門で鉢合わせては流れで一緒に帰ったり。
木兎さんも交えて話す機会が増えると、
『両方木兎さんって紛らわしい！！』と言われて名前で呼ぶことになって。
ついには席替えで前後になったので、休み時間ですら彼女と喋っていた気がする。
バレーのこと、家での木兎さんのこと、クラスのことや部活のこと…話しても話しても話題が尽きないし、ほどよく聞き役に回るAのコミュ力には改めて驚愕した。
感情豊かな彼女は見ていて飽きなかった。
＿でも裏を返せば、ただそれだけで。
一緒にいて心地いいのは事実。
周りからAが好きなのかと聞かれることもあった。でも、彼女に対して恋愛的な感情は一切持ち合わせていなくて。
”友達”が俺とAにとっての最善の距離。
それは今までもこれからも変わらない。
そう思っていた。
＿＿あの時までは。
『＿し！あかーし！！』
｢…え？｣
途端、現実に引き戻される。
日曜日。今日はお互い午前練だったのだが、『宿題教えて！！』というAたっての申し出により、Aの部屋にお邪魔していた。
先程まで三角関数と格闘していたはずのAは、心配そうにこちらを覗き込む。
『え？じゃないよ、ぼーっとしてた。大丈夫？体調悪い？？』
｢大丈夫だよ、ちょっと考え事。終わった？｣
『うん！あかーしが言ってたので解いたら早かった！！』
｢なら良かった｣
ありがとう〜と顔を綻ばせる彼女、癒される。
よしよし、と暫く頭を撫でていると『ねーねー赤葦〜』と急にチ〇ちゃんが出てきた。
『何考えてたのー？』
｢ん？いや…｣
『え、教えてよ〜』
あんたに惚れた時のこと思い出してたなんて小っ恥ずかしいこと言えるか、と口を閉ざすもAはなかなか諦めてくれない。結局俺が可愛さに負けて口を割るのだった。
”…Aを好きになった時のこと”
”え”
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とみーさん(プロフ) - アニメ大好きwomanさん» ありがとうございます！本当に更新お待たせして申し訳ないです(--;) (2019年10月2日 1時) (
レス) id: e806159e05 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きwoman - とっっても面白いので早く続きが読みたいです！ (2019年9月30日 3時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
とみーさん(プロフ) - 鶴まじ天使さん» うわぁぁありがとうございます！ (2019年8月31日 0時) (レス) id: e806159e05 (このIDを非表示/違反報告)
鶴まじ天使(プロフ) - ふふっ夢主ちゃんと赤葦のやり取りが見てて微笑ましいですね(笑)すごく微笑ましくて面白いです！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2019年8月29日 7時) (レス) id: 2390bd5229 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とみーさん | 作成日時：2019年8月20日 12時
