【煉獄杏寿郎】全力で救いたい！【トリップ】現代・番外編

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“バイトでお金入ったから、一緒に焼肉行かない？”

同じ学部の友達からのメッセージを見て、二つ返事でオーケーした。









「いやぁ、肉ですよ肉！！」
『お肉ぅ〜！！』

店に入ると香ばしい匂い、じゅわっと焼ける音。もう既に美味しい。分かるかな。

『今日は奢りですかね』
「寝言は寝て言え奢れ」
『ひどっ！金欠だから無理でーす』

だがしかし焼肉には来る。

「ご予約はされてますか？」
「してません！」

してないんかい。
今は17時。結構混む時間帯だ。大丈夫？

「18時半から予約が入っている席へ案内いたします。その為１時間で席を立って頂くことになりますが…」
「大丈夫だよね？」
『うん。そこでお願いします』
「分かりました、ではこちらへどうぞー！」

よかった、待ち時間ゼロで。
椅子に座って上着を脱ぎ、メニュー表を見る。
何を頼みたいかを話し合い、店員さんにオーダーした。

『焼肉久しぶり！』
「私も！いっぱい食べて元取るわ！」

食べ放題な為、元は取らなくては。
お腹も空いているし、確実にいける。
そうこう話していると塩タンがきた。

『そいえばバイトって何してたっけ？』
「私は本屋だよー」
『ああ、そうだったね』

私もそろそろバイトしなきゃなぁ。
働けるんかな私。
うわ、塩タンうっま！最強かよ。

「ところでAさん。あんたさんいい人は見つかったのかい」
『何そのキャラ。いないよいい人なんて』

杏寿郎さん以上の人なんてそうそういるはずもない。
私多分一生独り身になるなぁ。だって他の人に恋なんてできないもん。

「好きな人いないの？」

いる。
でも正直あの出来事が絶対に現実だったと言いきれない限り、あの人は物語の中の人なんだよね。
これって片思いになんのかな。
…結婚まで誓った仲なのにな。

『過去の好きな人を引きづってる』
「え！？どんな人！？」
『男らしくて頼れる兄貴で真っ直ぐで熱い男で強くて自分に厳しくて気遣いができて優しくて人のことよく見てていっぱい褒めてくれる長男気質の笑顔が可愛いイケメン』
「うわノンブレス。漫画の人間じゃないのそれ」

正解。









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「いいのか宇髄！」
「ああ、今日はせっかくの誕生日なんだ、派手に奢ってやるよ！」
「お、ゴチになるぜェ宇髄先生」
「感謝する」
「お前らは自分で払え」

今日は俺の誕生日だからと予約してくれたようだ。うむ、ここは派手に奢られるとしよう！

「18時半からご予約の宇髄様ですね！こちらへどうぞ！」

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