検索窓
今日:16 hit、昨日:96 hit、合計:646,750 hit

40限目 ページ43

その後は風呂に入って、暗殺したりトランプをしたり暗殺したりゲームしたり。

みんなが私を気にかけてくれていたが、それでも私は勉強のことしか頭に浮かんでこなかった。

殺せんせーが寝る時間だと合図すれば、みんなは「えぇ、もう?」と少し惜しみながら布団に入る。

私も布団に入って寝ようと目を瞑るが寝れそうにない。


どれ程その状態が続いたのか、気づけば周りからは寝息が聞こえる。


…このまま寝たら、私。

そこまで考え、得体の知れない恐怖が襲ってきて。

「A」

小声でそう聞こえてきた。
声の主を見れば、カルマくんが私の横に来ていた。
彼も寝れないんだろうか?

『なに…?』
「夜這いしにきた」

帰れ。

「っていうのは冗談。A、寝れないだろーなーっと思って」
『?』

安眠グッズでもくれるのか。

「一緒に寝ようよ」

やっぱ帰れ。
そう思うも、カルマくんは既に布団に入っている。いつの間に?

「人の体温がある方が寝やすいでしょ?」

いやいやと否定しようとするが、確かにその通りで、少し安心している自分がいる。
気づけば眠気を感じていた。

「おやすみ、A」

その声は、びっくりするほど優しいものだった。









.









_____いいか、A。


お前は俺の言うことを聞けばいい。


それだけがお前の生きる意味だ。


もし、俺の命令が聞けないなら、







_____この世からすぐに消えろ。









『、はっ』

目が覚めた。
…周りを見渡すと、みんなはまだ寝ている。
隣にはカルマくんもいた。

『…』

体を起こして首に手を当てれば、どうやら私は汗をかいているらしい。




_____この世からすぐに消えろ。





そうだ、私。早く消えなきゃ。
だって命令を無視してしまった。悪い子になってしまった。

手っ取り早く消えるにはどうする。

そういえば崖があった。
あそこなら道具もいらない。
ただ、飛び降りればいい。

そう気づいて立ち上がる。
みんなを起こさないよう、教室のドアを静かに開けて外へ向かった。

…妙に冷静だった。




崖を前にして立てば、あぁこれで死ぬのかと。
特に感想はなかった。

思い残すこともきっと…無い。
頭に一瞬赤がちらつくが、きっと気の所為。


景色の先には月が浮かんでいた。

初恋相手に見られながら全てを終える。
大丈夫、なら私は幸せだ。

足を一歩踏み出した。
体は前に傾いて。



落ちていった。

41限目 *カルマ視点→←39限目



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (173 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
546人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ムマ(プロフ) - シリアスがシリアルになってて朝ごはんかな?と…w (2023年2月26日 7時) (レス) @page36 id: 6ac26bb231 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶 - とても良い作品ですね!ゲームを禁止してから数年。この作品を見つけました!この感想?を見てるか分かりませんが14限目(16ページ目)でA組からD組はグリーン車…ってところA組からE組になってますよ。 (2021年5月6日 17時) (レス) id: 5aab78de35 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ミミー(プロフ) - カメラくんカルマ仕舞ってはツボ笑笑 (2020年11月6日 17時) (レス) id: 0e4633d09f (このIDを非表示/違反報告)
推しが尊い(プロフ) - 蒼の戦姫ナキサさん» そうだったんですね!てっきり間違われていると思ったので、、 この作品応援してます!これからも更新頑張ってください! (2020年5月11日 2時) (レス) id: b8ffafd9e5 (このIDを非表示/違反報告)
蒼の戦姫ナキサ(プロフ) - 推しが尊いさん» お恥ずかしながら、わざとなんです汗「いや逆だし」とカルマくんからツッコミも入ってます… (2020年5月11日 2時) (レス) id: 9d3d6315a8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:蒼の戦姫ナキサ | 作成日時:2020年4月25日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。