天才無口無表情ちゃん。【赤羽業】

1限目 *渚視点 ページ3

「今日はE組に新しい仲間がやってきます。ですがまだ来ていないようですねぇ…」

新しい仲間。
暗殺者かな？ビッチ先生が来たばかりだけど。

仲間ってことはクラスメイトなんだ。一体どんな人だろう。

「新しい暗殺者か？」
「女子が良い！！」
「でも他クラスから落ちてきた子とかだったら…」
「あ…差別とか、あるかもね…」

そっか、その可能性もあるんだ。
優しい人だったらいいな。
遅刻するあたりカルマくんと同じ匂いがするけど…









「いーち！にーい！さーん！」

昼の体育の時間。
いつも通りナイフを素振りする。

25回目あたりで、殺せんせーの声が聞こえた。

「おや、貴方は音無Aさんですね？」

新しい子がようやく来たんだ。
…って、音無A！？

「音無って、あのA組の！？」
「まじかよ！！」
「なんでE組に！？」

クラスはざわついた。当然だ。

音無Aさん。
A組の中でも一際目立つ存在。
テストの順位は常に1位でいつも全教科満点。
いや保健体育だけは順位で見ない。

容姿も優れていて、少し眠そうな目が可愛いと人気。
でも本人は無口で無表情だから、近寄り難い雰囲気だ。

でも、本当になんでE組に…
それに、彼女がE組を差別していたら…

「私は貴方の先生です。殺せんせーと呼んでください。ヌルフフフ…
にしてもいけませんねぇ、遅刻とは」
「…」
「にゅやっ！なんか喋りましょう！？」
「…」

無口で無表情という噂は本当なんだ。
殺せんせーに対して困った表情も見せない。
殺せんせーのことは事前に聞いてたみたいだ。

「君が音無Aさんだな。私は防衛省の烏間という。
君の隣にいるやつだが、簡潔に言おう。
そいつは月を破壊した犯人だ。」

え！？まだ言ってなかった！？

「…なるほど」

「「「「「納得はやっ！！！！」」」」」

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