ナホヤ ページ15
ある休日の夕方、私はアイスを買いにスーパーに出かけた。
帰り道はアイスを食べながらだらだらと歩いていた。
今考えれば私の食べ歩きが完全にアウトだったのだが、後悔先に立たずというもの。
ボーッとしていた私と誰かがぶつかった。
顔を上げると、年齢は同じくらいかもしれないが、雰囲気のある不良たち。
謝らないと、そう思った時にはもう遅かった。
｢おい兄貴、服にアイスついちゃってんぜ｣
｢おーおー…お前、良い度胸だなぁ？｣
『すみませ』
｢すみませんで済んだらケーサツ要らねーんだよ！どう落とし前つけんだコラ？！｣
胸ぐらを掴まれ、引き寄せられたあと後ろ向きに突き飛ばされる。
お尻とかついた手とか背中とか、全身に痛みが走った。
これ、もしかしてヤバい。
今まで東卍のせいで鈍ってたけど、女に手を出す不良だっているんだ。
助けを求めようにも通りすがりの人たちは見て見ぬふり。
そりゃそうだ、こんなやつらに絡みたくないよね。
痛みとか絶望感とか恐怖とか、色んな感情が混ざって涙が溢れてきた。
ここで泣いたらこいつらの思うツボだって分かってるのに。
｢泣いて済むのは3歳までだぜ？オトナの謝り方教えてやんよ｣
｢女なんざ久しぶりだな！｣
『やだ離して！』
｢ははっ、振り払ってみろやオラ！｣
『痛い！』
私の手首を掴む手により力がこめられた。
ああ最悪。
このまま路地裏だかに引きずられてどこかに捨てられるのかも。
ネガティブな妄想ばかりが駆け巡る。
抵抗の気力もだんだん失せて、もうどうでもいいや。
そう思ったその時だった。
｢東卍のオンナに手ェ出すなんざ良い度胸してんなぁコラ｣
そう声をかけて男の後ろから回し蹴りを食らわせたのは、
『ナ、ホヤ…』
ナ｢ああ、ちょっと待ってろや｣
おい、と言って私を誰かに預け、シネやカス！と男たちに突っ込んでいった。
ナホヤは1発もくらうことなく男たちをボコボコにしてしまった。
まさに瞬殺。
あんなに強そうな人たちだったのに。
そして変わらずニコニコ笑顔で振り向き、私の顔を見てため息をついた。
ナ｢お前はよぉ、そろそろ絡まれ体質だってこと自覚しろや、ドンくせぇんだからよ｣
『ごめ、…っだぁ…』
ナ｢たくよ…アングリー｣
『アングリー？…っわ？！』
私の質問に答える前に私の肩を支えるように立ったのは青髪の彼。
｢痛くない？Aちゃん｣
『えっ、な、ナホヤ…？』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1448人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
つか(プロフ) - あまねさん» 二次創作でくらいは幸せであってほしいので…ほのぼの大好きなんです… (2021年8月21日 13時) (
レス) id: 28e8a4d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - ほのぼのすぎて涙が､､､笑 (2021年8月21日 11時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
なたきち(プロフ) - つかさん» ほんとですううう！！！！是非またストーリーが思いついたらあっくんのお話お願いします…！笑 (2021年8月5日 3時) (レス) id: 1de6729add (このIDを非表示/違反報告)
つか(プロフ) - なたきちさん» うわーーー！！！ほんとですか！！こちらこそ、めちゃくちゃ嬉しいです！！！あっくんはいつか…いつか…と思っていたので！！これからもよろしくお願いします！！！ (2021年8月4日 0時) (レス) id: 28e8a4d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
なたきち(プロフ) - はじめまして！いつも楽しませて頂いてます…！密かにあっくんのお話来るの待っていたので今回の更新めちゃくちゃ嬉しかったです…！笑。これからも作者様のペースで更新頑張ってください！ (2021年8月4日 0時) (レス) id: 1de6729add (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：つか | 作成日時：2021年7月8日 15時
