花屋のお兄さん (ページ3)

今日:5 hit、昨日:13 hit、合計:19,330 hit

第2話突然の凶報ページ3

春瀬side

いざ開店したものの花屋はある一定の時期が来ない限り特に忙しくなる事は無いため春瀬は今日の午後に予約の入っていたブーケの仕上げを進めていた

店の中には1人しか居ないため不規則なﾊﾟﾁｯという茎を切る際に出る音だけが静かな空間に響いていた

＿数時間後＿

ﾁﾘﾝｯ

ブーケが完成し配達に行こうと席を立った時扉に設置してあったベルが鳴った

音に気づいた春瀬が顔を上げるとそこには息を切らせた金髪の少年が立っていた

少年「春瀬さん！今日の配達行かないでください！」

”見覚えの無い少年”の突拍子もない言葉と勢いの良さに春瀬は一瞬何が起きたか分からなかったが少年の表情から只事じゃない事を察した春瀬はとりあえず少年に話しかけた

春瀬「どうして急にそんな事を？というか君は一体？」

そもそも自分の名前や今日配達する事をなぜ知っているのか様々な疑問が脳を埋め尽くす中春瀬は少年の返答を待っていた

少年「あ、それは…」

しかし少年は言葉をつまらせ返答できないでいた

流石に店に少年1人を置いて配達に行く訳にも行かないので少年を休憩室兼作業場へ連れて行き冷蔵庫で冷やしてあった麦茶を出した

少年は「ありがとうございます」とお礼を言うと麦茶を飲み話し始めた

花垣「俺の名前は花垣武道と言います」

＿実は俺未来から来たんです＿

春瀬「は？」

そんな衝撃な言葉から始まった彼の話を数分間聴いていた

彼の話はとても現実的とは言えないが彼の表情は嘘をついている様には見えなかった

彼の話曰く

どうやら今日の数時間後

俺は”死ぬ”らしい