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私は、みんなに隠してることがある。
高3の夏の始まり。
少し蒸し暑くなってきたこの頃、私はずっと言いたかったことを言いに、みんなが集まってるファミレスに向かっている。
伝えたいことが何なのか単刀直入にいうと、私が引っ越すことになるということだ。
私は目的地に着くとすぐに座り、深呼吸してからこう伝えた。
「私、多分…引っ越す。だから、みんながやりたい動画投稿はできない。みんなとも…あ、えない、…。」
みんながびっくりしたようにこっちを見てくる。
私はまだ、この理由を話したくない。
「…ごめん、ね」
なんだかすごく涙が溢れて、下を向いた。
「ごめん、こんなことで呼び出して。私、用事あるから帰るね」
誰も私のことを呼び止めなかった。
私はきっとこの程度の人間なんだ。
涙がこぼれるのを見られないように、急いでファミレスを出て近くの公園で静かに泣いた。
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作者名：てち犬 | 作成日時：2019年4月4日 16時
