脱獄初日 ページ10
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今日は、お試し期間の初日だ。
てつやさんの家は１ヶ月ぶりくらいかな。
自分の家から近いから、呼び出された時にすぐに行けるし、学校が終わってから一時帰宅もできるからそこのとこはメリットだ。
「おじゃまします」
てつやさんが玄関を開けてくださって、私は一言呟いて家に入る。
家に入ってすぐに分かるこの仕事場のデメリットは、全体的に汚いということだ。
でもそれを掃除するのが私の仕事ではあるので、ある意味悪くはないのかもしれない。
「ごめんね、汚くて」
「いえ、そういうの気にしないです」
てつやさんは私をソファに誘導してくれた。
てつやさんの横に座り、リビングらしき部屋をじっくりと見渡す。
前に来た時と特に何も変わっていなかった。
「Aちゃんがここ汚いなって思ったところを掃除してくれたら嬉しいかな。休みの日だったら、お昼ご飯頼むかも。晩ご飯は基本作ってもらえたら嬉しい」
「わかりました」
「あと、撮影日に呼ぶことも多いかもしれないけど、その時はメンバーと仲良くしてくれたら嬉しい」
「撮影日？ってなんですか」
私はYouTuberについての知識が全くないため、いつ動画を撮っているのかとか全くわからない。
「えっとね、東海オンエアには撮影日ってのがあって、この日は俺の家で撮影するから予定入れんなよって日があるの。先に予定があったら仕方ないけどね」
「…なるほど」
「他のメンバーに会うの嫌だったら言ってね」
「いえ、そんなことないです。もうお昼の時間なんでご飯作りますね。ちなみに食材とかありますか？」
てつやさんが"分からない"、"どうだろう"と曖昧な返事をするので、「失礼します」と言って冷蔵庫を確認させてもらった。
「何もないですね…。消費期限切れ多くないですか？」
「ごめんね…」
「じゃあ私スーパー行ってきますね」
「あ、俺も一緒に…」
「大丈夫ですよ。家にいてください」
てつやさんは大人しく言うことを聞いてくださった。
こんな言葉、まるでてつやさんを下に見ているかのようだけど。
「行ってきます」
「なんかあったら連絡してね？」
「はい」
てつやさんはなんだかんだ過保護だな。
私が女子高生だから？
今時の女子高生を舐めないでほしい。
でも、特別扱いされているみたいで少し嬉しい。
いや、勘違いしてはいけないんだ。
てつやさんの周りにはきっと、たくさんの女の人がいるんだ。
私だけが特別じゃない。
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フラワー(プロフ) - 了解です。テスト頑張って下さい。更新楽しみにゆるゆると待ってます。 (2019年6月16日 1時) (
レス) id: 34909526e5 (このIDを非表示/違反報告)
夜行性(プロフ) - フラワーさん» ありがとうございます！頑張ります！今私がテスト前で、更新がなかなかできません…。すみません！落ち着いたら続きだします！ (2019年6月14日 21時) (レス) id: 04a8f1658b (このIDを非表示/違反報告)
フラワー(プロフ) - はじめまして、大人感じよかったです。続き楽しみです。頑張って下さいね！ (2019年6月14日 9時) (レス) id: 34909526e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜行性 | 作成日時：2019年6月5日 6時
