大脱獄【東海オンエア】

誘い ページ12

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「来週、商店街で祭りあるの知ってる？」
「今年は早いんだね」
「そうなの！Aは誰かと行く予定あるの？」

予定は…特にない。
いつも優香ちゃんと一緒に行ってるから、今年も行くつもりだったけど。
優香ちゃんには彼氏ができた。

「今年は一緒に行けないからさ…ごめんね」
「いいよ」
「かわりに良い人見つけてあげよっか」
「ありがた迷惑だよ」
「えぇ〜Aと気が合いそうな人いるのに〜」

てつやさん、誘ってみようかな。
いや、"さん"を付けて呼ぶような関係の人をお祭りに誘うなんて少し気が引けるような。
でも一緒に行くとしたらてつやさん…。
東海オンエアのメンバーさんも一緒に行っちゃうとか？
それは私が邪魔者か。

しかもてつやさんはきっと、私が思っている以上にかなり有名な人なのだろう。
一緒に行く人が決まっていて当然だ。
でも…一緒に行きたい。
私は読んでいた本にしおりを挟んで、ポケットから携帯を取り出す。

「誘ってみる」
「えっ、誰？誰を誘うの！」

優香ちゃんが私の携帯を覗き込んでくるから、バレないように急いで隠した。
少し怒って頬を膨らませている。

「教えないよ」
「えぇー、私一番Aと仲良いと思うけどなー」
「私もそう思うけど」

優香ちゃんは大好きだし、一番仲良い人で間違いない。
だからこそ、私とてつやさんの関係は言えない。

「返信きた？」
「いや、まだ」

"今度の商店街のお祭り、良かったら一緒に行きませんか？"
その文章の左に既読はつかず、てつやさんが忙しい事が分かる。
撮影日、なのかな。

「行く相手決まったら言ってよー？」
「誰かは言わないけどね」
「えー」

てつやさんからの返信を、ゆっくりと流れる時間とともに待つ。
こんなにも誰かからの返信を楽しみにしたのは初めてだ。




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テスト前で更新途切れてますが、徐々に回復していくつもりですのでお待ちください…。

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