She is 女子高生 ページ11
^
彼女は、女子高生だった。
わざわざ少し遠めのキャバクラに行ったら、すっげぇタイプってわけじゃないけど可愛い女の子がいた。
それがAちゃん。
話しやすくて、顔も可愛いし体つきもいい感じ。
家庭的で性格も良さそうだ。
また会おうかななんて思っていた矢先、運良く近所で会うことができた。
でも、彼女は制服を身にまとっていて_。
禁断の恋の行方はいかに!
これまでの出来事を文字に起こしてみて、結局全部消してしまった。
なにやってんだ俺は。
すぐに動画編集画面に戻り、文字入れをし始めた。
今日は時間通りに投稿できそうだな。
相手は女子高生なのに、それを知っているのにも関わらず家に入れて、しまいには雇おうとまでしているだなんて。
俺ってもしかして、犯罪者予備軍?
「…ただいまです」
玄関から小さくて可愛い声とビニールの音が聞こえ、Aちゃんが来たことをすぐに察知できた。
「おかえり」
「お菓子買ってきたんで机の上置いときますね。また撮影日の時にでも食べてください」
なんて気の利く子なんだ。
俺と8歳も離れているなんて思えない。
女子高生とYouTuberなんてミスマッチ、というか炎上案件でしかない。
「晩ご飯作りますね」
「うん、ありがと」
キッチンに立つAちゃんの姿が大人っぽすぎて、年齢なんて忘れさせてくれる。
Aちゃんは慣れた手つきで野菜を切っていき、次々と料理工程をこなしていく。
「料理、慣れてるみたいだね」
Aちゃんは一瞬だけ手の動きを止めて、それからすぐに再開した。
「親は小さい時に離婚していて、高校入るまでは親戚の家にあずけられました。その時から料理は少ししていて、一人暮らしになってからは毎日なので」
「…そうなんだ」
一人暮らしということは知っていたけど、そんな理由だとは思っていなかった。
それなら、お金がたくさんいるに決まってる。
「だから本当は、大人が少しだけ苦手です」
その言葉が胸に刺さる。
意識してないんだろうけど、一応俺も大人なんだからね。
「親は若い時にノリで結婚した感じで、私もノリでデキた人間ですよ。私が寝ている横でも平気で知らない男とやってましたし。……ごめんなさい、自分語りばっかり。やめますね」
正直、Aちゃんの壮絶な過去にかなり驚いた。
でも、
「…いいんだよ。俺は、Aちゃんのこともっと知りたい」
パソコンで文字を打つ手を止めて、真剣にそう言った。
^
269人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
フラワー(プロフ) - 了解です。テスト頑張って下さい。更新楽しみにゆるゆると待ってます。 (2019年6月16日 1時) (レス) id: 34909526e5 (このIDを非表示/違反報告)
夜行性(プロフ) - フラワーさん» ありがとうございます!頑張ります!今私がテスト前で、更新がなかなかできません…。すみません!落ち着いたら続きだします! (2019年6月14日 21時) (レス) id: 04a8f1658b (このIDを非表示/違反報告)
フラワー(プロフ) - はじめまして、大人感じよかったです。続き楽しみです。頑張って下さいね! (2019年6月14日 9時) (レス) id: 34909526e5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夜行性 | 作成日時:2019年6月5日 6時