☆｡･:*東方学園2*:･ﾟ'★ (ページ7)

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弟の出現ページ7

何がどうなっているんだか。

分からないことだらけで頭がまともに働かないけど、ちょっと待って。今私たち、めちゃくちゃ注目浴びてない？

｢ちょ…っと待って。チャンミン離して！｣

言いながら目の前の大きな身体を力一杯押してみるけど、全然ダメ。ピクリともしない。

……なんか。
会わないうちにまた背が伸びたんじゃ？
胸板もこんなに逞しかったっけ？

私の考えてることがわかったのか、ニヤッと笑ったチャンミンが、口角を上げながら私を見下ろした。

｢もうAの力じゃ、俺を振り解けないよね｣

｢………｣

なんだ。
性格はちっとも変わっていないみたい。

｢とにかく１回離してってば！｣

ホールドされながらバタバタ手足を動かしていたら。

｢…ねぇ、A。説明してくれない？｣

私の横で、眉を顰めたセナが腕組みをして立っていた。

｢あんた、まさかの二股…｣

は、はぁ!?

｢そんなわけないでしょう!! 弟よ！お·と·う·と!!｣

少し大きめの声でそう叫んだら、やっとチャンミンの腕の力が緩んで自由になった。

｢弟…？え、じゃあ彼がご両親と一緒に海外で暮らしてるって言ってた弟くん？？｣

うんうん、と大きく頷く私の隣で。

｢初めまして。Aがお世話になっています｣

チャンミンが、礼儀正しくセナに頭を下げた。

｢嘘ぉ～!! 待って、超びっくり！
弟くん、凄いイケメンじゃん!! Aと全然似てないね!?｣

ん？
今さりげなく私をディスったかい？

まぁ、小さい頃から言われ慣れてはいるけどね。

｢私がお父さん似で、この子がお母さん似なの｣って、誰もが納得する説明をした矢先。

ニッコリ笑ったチャンミンが、私の手に指を絡めてきた。

｢似てるわけがねぇ。俺とAは血が繋がっていないんだから｣

｢……ええっ!?｣

セナの驚く声に混じって、周りの野次馬たちも驚いている。

｢はぁ……｣

また始まった。

中学の時も、この子の『コレ』にどれだけ苦労させられて来たか。

｢あのさぁ、チャンミン｣

高校生になってまでこの子に振り回されてたまるかと、チャンミンを睨みつけたら。

｢…チャンミン？｣

聞こえてきた声。

｢おぉ！ジュンス！｣

視線を遠くに移したチャンミンが、嬉しそうに笑った。