#32 王子様? ページ33
「ちょっと行ってくるねー!」
そう言って、華ちゃんはどこかに行ってしまった。
もちろん行き先は言われなくなってわかる。
「彼氏がいたらこんなイベントも楽しいのにね」
「あなたはいるからいいじゃないですか」
「Aにはまだ王子様現れてないだけだもんね?」
中学生の時から付き合ってる彼氏が他校にいるんだとさ。
何それ同じ学校じゃなくても勝ち組じゃーん。
「てつやくん足速っ...」
テストの時走れないのはやだって言ってたもんね。
本当に走るのが好きみたい。
笑いながら走って笑いながら障害物超えて笑いながら息を整えてる。
「あっ、次!としみつくんだよ?」
さっきのネクタイ巻きは注意されたのか、しっかり頭にハチマキを巻いた彼が走り出す。
てつやくんまではいかなくても、風がすごい味方してるんじゃないかってくらい速い。
ふざけた障害物ネットにわざとでしょ?ってくらい絡まって苦戦しててなんか可愛い。
1周走り終えて、みんなの輪に戻ってきたとしみつくんがてつやくんに頭を叩かれて笑ってる。
きっとネットのことをいじられてるんじゃないかな?
その時、女子のキャー!!という黄色い歓声が近くでちらほら聞こえる。
「ん?何?!」
「あれだよあれ!」
あ、私としみつくんたちばっかり見てて自分のクラスの男子なんにも見てなかった。
私たちのチームもあと少しでアンカー。
青島くんがてつやくんみたいに笑いながら走ってる。
「青島くんがどうしたの?」
「違う違う、立ち上がったでしょ。うちのクラスの王子様が」
アンカーの印であるタスキをかけたりょうくんが手を挙げて何やら喋ってる。
「りょうくん?」
「Aそんなに仲良い関係だったの?!」
あまりにもあっさり私が彼の名前を呼ぶから、クラスの女子たちもこっちをちらっと見る。
何でこんな地味ーな女子が?!って目ですか、それは!!
「うーん...まあ?」
「あ!走り出した!」
確かにかっこいいですよ。
ただ、人気者過ぎて私には到底似合わないですよ。
あ、でもマンガの主人公が私なら。
彼と結ばれちゃったりして?
ないない、ないな。
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____haru(プロフ) - ましろちゃん!待ってたよ!!!久しぶりの更新とっても嬉しい!元気そうでよかったです! (2018年12月7日 18時) (レス) id: 4f81121750 (このIDを非表示/違反報告)
Mashiro.(プロフ) - kyaspaさん» 新作の書き溜めが落ち着きましたら、こちらも同時に更新進めさせていただきます。しっかり案内しておらず申し訳なかったです。もう少しお待ちいただけたら嬉しいです。 (2018年10月24日 16時) (レス) id: 09eef81ca3 (このIDを非表示/違反報告)
Mashiro.(プロフ) - kyaspaさん» kyaspa様、コメントありがとうございます。そう言っていただけてとっても嬉しいです。今久々に自分で最初から全て読み返しました(;_;) 自分自身このお話に納得できなくて、更新停止していましたが、ひとりでも待っている方がいらっしゃる限り絶対書き終えます。 (2018年10月24日 16時) (レス) id: 09eef81ca3 (このIDを非表示/違反報告)
kyaspa(プロフ) - このお話がすごく好きです!続きが気になってうずうずしています笑笑いつか更新される日を心待ちにして待ってます笑 (2018年10月23日 23時) (レス) id: 0fd2e1c39a (このIDを非表示/違反報告)
Mashiro.(プロフ) - 月兎=光華さん» 月兎=光華さん、たくさんコメントありがとうございます!文才なんてとんでもない..!!ただの妄想話にありがとうございます(^^) 急展開に急展開を重ねていきます!ぜひよろしくお願いします♪♪ (2018年8月28日 21時) (レス) id: 09eef81ca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Ma | 作成日時:2018年7月17日 0時