#25 相談 ページ26
「とりあえず座ろ」っていうてつやくんの優しい声に、謝らなきゃいけないということは分かっていながらも小さく頷いて席につく。
教室には誰もいない、それだけがラッキーで。
誰かいたりしたらまた何か言われそうだから。
「はぁー、重たかった!」
てつやくんも隣の席に座って、部活のエナメルバックを床にボンッと投げるように置く。
「ごめんね、私のせいで」
「あー、いいよ。話聞いたら練習行くし」
「でもそんな適当なのじゃないじゃん」
「いいのいいの。だって今日さーミーティングがなんとかで眠くなるやつなんだもん」
っていいながらもうあくびしてる。
運動部ってよく知らないけどミーティングって大事なヤツじゃないの?
練習はあとから1人でもできるけど、ミーティングはできないじゃないですか。
「としみつとなんかあった?」
「うん....」
「俺、としみつのこと結構知ってるから相談乗ってあげる」
机の上で腕を組んで、そこに頭を乗っけてこっちを見るてつやくんは神様に見えた。
「としみつくんが体育委員会の委員長になったの」
「あー聞いたよ、先生に怒ってた」
「私が副委員長になったの」
「としみつが鳴海ちゃんを指名したんでしょ?!俺その瞬間見たかったなぁー」
さっきまで神様だったのに、大爆笑してるその姿を見ると本当に私の相談に乗る気があるのかすこし不安になる。
「その帰りにね」
「うん」
「としみつくんに告白された」
「うん...ってええええ?!告白?」
「告白」
てつやくんの動きは完全にフリーズ。
いつも一緒にいるてつやくんでさえも、そんなに驚くことなのか。
私が驚いて動揺するのも無理ない。
「へぇ、あいつそういうことするんだ」
「なんで?」
「ほれ、女の子苦手だからさ。女の子はとしみつにキャーキャー言っとるんだけどね」
「そうなんだ...」
「で、なんでこうなったの?」
そこからは私のせいでありまして。
さっき話しかけられた時に私が意識しすぎてほとんど顔を見れなかったこと、怒らせてしまったことを話した。
「そりゃとしみつが悪いわ」
「え?」
「え?鳴海ちゃん何にもしてないじゃん。俺が話しかけても目を合わせてくれない女子なんて沢山いるよ」
「なんでだろ?」ってまた笑ってる。
それは多分元気すぎる声に驚いてるか、てつやくんのキャラに圧倒されてるかですね。
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____haru(プロフ) - ましろちゃん!待ってたよ!!!久しぶりの更新とっても嬉しい!元気そうでよかったです! (2018年12月7日 18時) (レス) id: 4f81121750 (このIDを非表示/違反報告)
Mashiro.(プロフ) - kyaspaさん» 新作の書き溜めが落ち着きましたら、こちらも同時に更新進めさせていただきます。しっかり案内しておらず申し訳なかったです。もう少しお待ちいただけたら嬉しいです。 (2018年10月24日 16時) (レス) id: 09eef81ca3 (このIDを非表示/違反報告)
Mashiro.(プロフ) - kyaspaさん» kyaspa様、コメントありがとうございます。そう言っていただけてとっても嬉しいです。今久々に自分で最初から全て読み返しました(;_;) 自分自身このお話に納得できなくて、更新停止していましたが、ひとりでも待っている方がいらっしゃる限り絶対書き終えます。 (2018年10月24日 16時) (レス) id: 09eef81ca3 (このIDを非表示/違反報告)
kyaspa(プロフ) - このお話がすごく好きです!続きが気になってうずうずしています笑笑いつか更新される日を心待ちにして待ってます笑 (2018年10月23日 23時) (レス) id: 0fd2e1c39a (このIDを非表示/違反報告)
Mashiro.(プロフ) - 月兎=光華さん» 月兎=光華さん、たくさんコメントありがとうございます!文才なんてとんでもない..!!ただの妄想話にありがとうございます(^^) 急展開に急展開を重ねていきます!ぜひよろしくお願いします♪♪ (2018年8月28日 21時) (レス) id: 09eef81ca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Ma | 作成日時:2018年7月17日 0時