#15 アイス ページ16
夏休みが半分くらいすぎた頃、そろそろ宿題やらなきゃなあとかちゃんと高校生らしいことを考えたけど、家だと弟とゲームやったりしちゃうから学校に行くことにした。
かなり意識高くない?とか自分で自分を褒めながら、セミがうるさい道を少し汗をかきながら歩く。
「あー!鳴海ちゃんだー!!」
「ん?あ、てつやくん」
「鳴海ちゃんも部活?」
「ううん、私は宿題」
てつやくんは部活なのか。
部活のTシャツにジャージ、手にはコンビニの袋を持っている。
私より汗をかいてるのに、何故か全然暑そうじゃなくて爽やかだ。
「あ、鳴海ちゃんアイス食べる?」
私が歩きだから、わざわざ自転車を押して歩いてくれるてつやくん。
持っていた袋から、みんな大好きでちょっと値上げしたことで一時期盛り上がった、ソーダ味のアイスを出した。
「え?誰かに頼まれて何個も買ってきたんじゃないの?」
「うん、りょうとゆめまるー」
「それ私にあげちゃいけないやつだよ!!」
「いいんだよー、俺のことパシリにしたんだからー!!」
「それに鳴海ちゃんにあげたって言ったら誰も怒らないよ」って、早速袋を開けて私に渡してくれる。
「うーん...」
「それ食ったことある?まじでうまいよ」
これ食べたことない高校生なんて多分いない。
てつやくんは、私がこのアイスを食べたことなくて口にするか迷ってるように見えたみたい。
じゃんけんに負けてパシリされたのかな、とか勝手に予測しながら、1口かじると冷たくて、熱い体にじんわりとしみる。
「冷たくて美味しい!」
「でしょでしょ?俺も食べちゃおっかなー溶けそう!」
そう言いながら、自分の分の袋を開けて、1口、2口と大きな口で食べてると思ったら一瞬で棒だけになっていた。
「あれ?鳴海ちゃんまだ食べてるの?」
「え?!てつやくん早すぎ!!」
まだ半分くらい残ってる私のアイスは、少し溶けてきてる。
「溶けてる溶けてる!!」
そう言ったてつやくんは足を止めたと思ったら、私の溶けかけアイスをカプっとかじった。
「うまい!」
え、これって間接キスじゃんとか浮かれちゃう私は恋愛初心者すぎる。
これってよくマンガで見るやつじゃない?!
てつやくんにドキッとしてしまった自分がいた。
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____haru(プロフ) - ましろちゃん!待ってたよ!!!久しぶりの更新とっても嬉しい!元気そうでよかったです! (2018年12月7日 18時) (レス) id: 4f81121750 (このIDを非表示/違反報告)
Mashiro.(プロフ) - kyaspaさん» 新作の書き溜めが落ち着きましたら、こちらも同時に更新進めさせていただきます。しっかり案内しておらず申し訳なかったです。もう少しお待ちいただけたら嬉しいです。 (2018年10月24日 16時) (レス) id: 09eef81ca3 (このIDを非表示/違反報告)
Mashiro.(プロフ) - kyaspaさん» kyaspa様、コメントありがとうございます。そう言っていただけてとっても嬉しいです。今久々に自分で最初から全て読み返しました(;_;) 自分自身このお話に納得できなくて、更新停止していましたが、ひとりでも待っている方がいらっしゃる限り絶対書き終えます。 (2018年10月24日 16時) (レス) id: 09eef81ca3 (このIDを非表示/違反報告)
kyaspa(プロフ) - このお話がすごく好きです!続きが気になってうずうずしています笑笑いつか更新される日を心待ちにして待ってます笑 (2018年10月23日 23時) (レス) id: 0fd2e1c39a (このIDを非表示/違反報告)
Mashiro.(プロフ) - 月兎=光華さん» 月兎=光華さん、たくさんコメントありがとうございます!文才なんてとんでもない..!!ただの妄想話にありがとうございます(^^) 急展開に急展開を重ねていきます!ぜひよろしくお願いします♪♪ (2018年8月28日 21時) (レス) id: 09eef81ca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Ma | 作成日時:2018年7月17日 0時