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〜A〜




傷口をハンカチで抑えながら向かったのは米花公園



夜だからか、人がいない



拓真「そこに座れ」


何で命令口調!?



ベンチに座ると拓真は寝転がって膝の上に頭を乗せた




拓真「ちょっとだけこうさせてくれ」


「うん…」


世界中探してもこんな執事()いない


普通仕えてる人に膝枕させる?


させないよね




「拓真はお母さんが好きなの」


拓真「は?んだそりゃ」


「だってお母さんのために執事やってるんでしょ」


拓真「そうだけど違ぇよバカ」


こいつ……!!


殴られたとこを叩いてやろうかと思ったけど、取り返しのつかない事態になるのが嫌で堪えた

私を庇って怪我をしたっぽいし



拓真「鈴風(りんか)様はきっかけをくれたんだよ。俺に生きるきっかけを」


「どこで…知り合ったの」


拓真「お嬢様。私のプライベートにまで口を出すのはおやめ下さい」


起き上がったかと思えば執事と主人という距離を取った



出血も止まって足取りもしっかりしたところで、いつもの調子に戻る



拓真「帰るぞ。送ってやる」


私はいつも蚊帳の外だ


拓真の事を知りたいだけなのに……




拓真「入ってくんな。俺の世界に」


真っ直ぐと私を見据えた



「1人で帰るよバーカ!」


拓真の前で泣くのは嫌で堪えた


泣いたら縋ってしまいそうだった



縋ってしまえば惨めな思いになるのは目に見えていた





家に帰り着くと昴さんと透さんはコーヒーを飲みながらミステリードラマの再放送を観ていた


昴「おかえりなさい。Aさんも何か飲みますか?」


温かい(優しい)昴さんの胸に顔を埋めて必死に泣くのを隠そうとしたけど、震える肩も抑えられない声も、全部が泣いているのを物語っていた







拓真なんて嫌い


拓真を嫌いになれない自分はもっと嫌い



今まで生きてきた人生で、人を嫌いになる方法なんて誰も教えてくれなかった





お金のためだと、全てを誤魔化すように笑った拓真を忘れられない




どうして私は、私の想いが届かない拓真を好きになってしまったんだろう……

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設定タグ:赤井秀一 , 沖矢昴 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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ジンlove - 続きを待っています。 (2019年11月26日 16時) (レス) id: 06bcf57e53 (このIDを非表示/違反報告)
ハオミン - ドキドキが止まらないぜ! (2019年9月23日 17時) (レス) id: 228eb0b481 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 明里香さん» ありがとうございます。すぐ直します! (2019年7月28日 13時) (レス) id: 8902c85bfe (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 142話に誤字がありました。「辞めざるおえなくなって」ではなく、「辞めざるをえなくなって」です。 (2019年7月28日 13時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 明里香さん» ありがとうございます!すぐ直します! (2019年5月5日 20時) (レス) id: 1db8013159 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まゆ | 作成日時:2019年1月28日 15時

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