FBIと公安に愛される私 Part3 (ページ13)

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113ー通り魔編ーページ13

～A～

｢通り魔？」

昴｢ええ。最近夜道を1人で歩く女性が襲われる事件が多発しているみたいです」

｢警察は？動いているんですよね」

昴｢動くといっても、パトロール程度ですよ」

そういえば社内でも噂になってたな

若くて綺麗な人ばかりが狙われてるって

それも1人の時に背後から殴られる

故に犯人の顔を誰も見ていない

そんな会話をした翌日

会社でも通り魔対策として、女性社員は必ず男性社員と帰ることが義務付けられた

同僚｢でもさー。成瀬さんは大丈夫じゃないですか」

同僚2｢そうそう。なんて言うか……ねぇ？」

同僚3｢犯人は綺麗な女性をターゲットにしてるっていうし」

成瀬さんは、女性社員に歓迎されない私に唯一仕事を教えてくれた人

真面目で仕事一筋って感じ

いつもスッピンでみんなから陰で笑われてるけど、仕事するのに化粧とか必要(いる)かな？

外回りとか行くならわかるけど……

実際私もしてないし

拓真｢各部署でそうするよう通達がきたんだ」

同僚｢だったらあたし、十一月さんと帰りたーい」

同僚2｢ズルーイ。私も～」

同僚3｢じゃあ岡峰さんは俺と……！！」

同僚4｢いやいや。こんな軟弱な奴より俺と」

どうしたらいいのこれ

私は昴さんが迎えに来てくれるから大丈夫だけど、成瀬さんは心配だな

拓真｢成瀬さんは俺と帰って、他はクジ引きでもするか」

成瀬｢いえ。私は大丈夫ですので」

｢大丈夫って、何を根拠に大丈夫なんですか？成瀬さんだって女性ですよ」

同僚3｢ぷっ……あはは！岡峰さんおもしれー」

同僚4｢間違ってもこの人は襲われないって！」

同僚5｢ここにいる全員がわかってることだから｣

拓真｢俺はわかってないけど」

同僚3｢いやいや十一月さん。100％ないって」

拓真｢お前らさ。そういう差別発言やめろよ。気分が悪い」

拓真が上司やってる

なんかちょっと感動

人としてアレなとこがある拓真も、普通にできるんだ

同僚3｢つーか十一月さんって謎だよな。毎日来るわけじゃないのに俺らの上司って……」

同僚4｢どんなコネだよ」

本業は執事だけどね

上司なのは絶対実力だと思うんだけどな

同僚｢もしかして十一月さんって本社のもクモじゃない？」

｢クモ？」

同僚｢スパイってやつ？リストラ候補や本社に引き抜く人を見極めるの」

拓真が本社のねぇ……

可能性は大だけど

忖度も贔屓もなしに人を評価も出来る