操られたもん勝ち─5 ページ22
ym side
yt「んま。分からないから一旦置いとこう。それより本題」
「お。そうだった」
白鳥の、裏稼業。
きっと父さんは、またなんかやらかしてるに違いない。
yt「実はさ、今回は白鳥の下っ端がしてるみたいなんだ」
最近知らない奴らがどんどん増えすぎて幹部でさえも把握できてないことは聞いていた。
大きくしようとするのはいいが、ちょいと自制が必要なんじゃないか？
下が暴走し始めたとなると、上がなにかやらかすのも時間の問題だな。
「それってさ、父さんは気づいてるの」
yt「どうだろう。そんなに気になるなら自分で聞いてみれば？」
「いやいや、それができないから聞いてるんですけど？」
yt「少しくらい自分で動いてよ。……次期組長」
「その言葉が嫌いなこと知ってんだろうが」
yt「ああ怖い怖い」
微笑みながら棒読みした裕翔。
白鳥のことは父さんに聞けと。
面倒が増えたなぁ、また。
yt「とにかく、百万くらいすぐ払っちゃいなよ。それで誰かに咎められたら、その時聞けばいいじゃない」
「そんな楽勝な感じで言わないでもらえます？」
yt「すぐ事に蹴りつけて、調べたいこと調べたらいいじゃん」
うーん、とカウンターで渋っていると、裕翔がいちごパフェを作ってくれた。
「いつの間に……！」
yt「景気づけに俺からの差し入れ」
「流石ぁ」
ふわっと香るいちごのいい匂い。
挟まれたクリームはピンク色で、きっとこれもいちご味だ。
パフェにがっついていると、上から笑い声が降ってきた。
yt「そんなに急いで食べなくたって、誰も取らないってば笑」
「だって早く食べたいじゃん？」
yt「……嬉しいからいいけど」
自分は水で腹を満たしながら、俺の隣に腰を下ろした。
yt「もう一つだけ、言い忘れてたんだけどさ」
俺の耳に口を近づけ、吐息がかかる距離になったときだった。
yt「その知念って子、恋人がいるんだけどね？」
「ふーん。あの歳ならいるのだって不思議じゃねぇだろ」
yt「その恋人、俺会ったことがあるんだ」
「……へ？」
俺はこの時、パフェの容器を持ちながらヒドい間抜け面をしていたと思う。
yt「それが、この人なんだけど」
「……嘘、だろ？」
見覚えある？やま。
見せられた携帯の画面では、よく知る人物が笑っていた。
それは紛れもなく、“伊野尾慧”だった。
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柊(プロフ) - みるみるみるきーさん» コメントありがとうございます！！！まさかまさか、みるみるさん（私が勝手にそう呼んでいます。すみません）からコメントを戴く日が来ることになるとは……！騒いでいただけるなんて、感激です！早く更新します！ありがとうございます！頑張ります！ (2020年9月13日 23時) (
レス) id: 9a230f5c32 (このIDを非表示/違反報告)
みるみるみるきー(プロフ) - 初めまして。《ミントな君に祝杯を》をから一気読みしてしまいました。いろんな人がいろんな形で絡んでいて、え？あら？そーなの？うわー！と、ひとり騒がしくしながら読み進んでいました。更新、楽しみにしています。 (2020年9月12日 19時) (レス) id: a47283bf22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊 | 作成日時：2019年6月16日 15時
