Affect091 ページ47
三輪side
数分前。会議が終わったあと、俺は1人で屋上に居た。
「……なんの用だ、迅」
そしたら、そこに気に食わないやつが現れて。ノコノコ現れたと思ったら、俺に頼みたいことがある、などと戯言を吐き出した。もちろん俺は即座に断った。
「今回の大規模侵攻の流れのどこかで、うちのメガネくんがピンチになる。その時に助けてやってほしい」
断ったにもかかわらず迅は話し始めて、更にその内容に尚呆れた。俺に頼む理由としては、その場面で近くにいるのが俺しかいないからだそうだが、それが何だ。俺は玉狛に手は貸さない。
「三雲は正隊員だ、自分の始末は自分で付けさせろ」
メガネくんというのは三雲修のことだろうが、正隊員ならば自分のことは自分で守ればいいし、それができない人間などボーダーには要らない。俺は立ち上がり、迅から離れた。
「それが無理なら玉狛に閉じ込めておけ」
「城戸さんが、」
帰ろうとした矢先、迅また声をかけてきて俺を呼び止めた。
「『風刃』を誰に使わせるかで悩んでるらしい」
耳を疑った。当然適合者の中でランクが一番高い風間さんが使うのだと予想していたが、迅が言うにはその風間さんが辞退したそうだ。更に嵐山隊も広報の仕事があるため外れたのだという。
「今候補に上がってるのは8人。加古さん、佐伯、生駒っち、片桐、雪丸、弓場ちゃん、鋼、そんでおまえだ」
「……？亜桜は辞退したのか？」
「……いや、あいつにはもっと、ふさわしいモノがある」
「＿＿＿？」
さっぱりわけが分からなかった。何年か前の風刃争奪戦では迅と亜桜が最後まで残っていたはずだが、何故今回の候補から外れている…？
「おまえがおれの頼みを聞いてくれるなら、おれはお前を推薦する」
「何……！？」
.
.
「っ、三輪？」
「！…亜桜」
結局そのあと迅との会話は切り上げて、俺は下の階へ降りた。すると今度は亜桜に遭遇して、そいつは俺にぶつかる寸前で足を止めた。
「……お前も、迅と同じなのか」
「え？」
気が付けば、口が勝手に動いていた。
「大切な人をネイバーに殺されているのに、どうして憎まないでいられる……！」
言うと、亜桜が驚いたように、けれどどこか納得したような瞳で俺を見上げて、口を開く。
「…いや、私は、"ネイバーに大切な人を殺されて"はいないよ」
「…ックソッ！」
「ちょっ、まって三輪、」
今は難しい話は聞きたくなくて、何故か亜桜から複雑な過去を感じ取った俺はその場をあとにした。
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亜桜(プロフ) - レイさん» ありがとうございます！過去編の方の親友と高校の親友は別人になります;;表記がややこしかったですよね！修正しておきますね〜！！ (2020年6月9日 12時) (
レス) id: 4e05bff474 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - とても面白いです！過去編の親友の名前は高校の親友と同じ名前でいいんでしょうか？ (2020年6月8日 23時) (レス) id: b6ab3f2fc3 (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - そるとさん» コメントありがとうございます！マイペース更新で申し訳ないです;;がんばります！ (2020年5月21日 23時) (レス) id: 4e05bff474 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - すごく面白かったです。更新されることがあったら楽しみに待ってます！ (2020年5月21日 19時) (レス) id: 6009fd27be (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - みっとんさん» ありがとうございます！がんばります〜！ (2020年2月8日 10時) (レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜桜 | 作成日時：2020年1月4日 1時
