Affect082 過去編�� ページ38
Aside
キーンコーンカーンコーン、とチャイムが鳴る。これが一学期の終わりであり、夏休みの始まりの合図だった。
「あれAちゃん、待ち伏せ？」
「まーそんなとこです」
私はSHRが終わるとすぐに、3年生の教室へ向かった。待っていると中から迅さんが姿を現す。半袖の白いシャツがよく似合っているなとなんとなく思った。
「迅さん、」
私は決めた。
「私、ボーダーに復帰したいです。だから…よろしくお願いします」
私は玉狛の亜桜Aになることを決めた。また戦えるようになるために、防衛隊員として生きるために、また、心の底からボーダーが楽しいって言える日を迎えるために。
「ん。こっちこそよろしくな。今日からお前はおれのかわいい弟子だ」
わしゃ、と迅さんが頭を撫でた。
「あれ、耳開けた？」
「はい、出水に開けてもらって」
私は黒いピアスを触りながら答えた。迅さんが「ふーん、いいじゃん」とそれを見ながら言う。
「似合ってる」
＿＿＿＿＿
出水side
「あれA、と迅さん？」
SHR終わり、槍バカと2人で門まで行くと、珍しい組み合わせが並んで歩いていた。ボーダーの頃は珍しくもなかったが、学校で二人ではそんなに見ない。
「おー出水、米屋も」
「どうしたんすか？デート？」
「なわけないでしょ槍バカ」
米屋が軽い口調で訊いて、Aがそれを否定した。
「あのさ、二人とも訊いてほしい」
そして今度のAの口調は真剣で、おれらは黙ってそいつのことを見つめた。迅さんも、Aのことを見ている。
「私、玉狛に転属することにした」
目を見開いた。米屋は隣で「はあ！？」と大きなリアクションをしているが、おれは声を出すこともできない。
「それで迅さんに師匠になってもらって、とりあえずボーダー復帰を目指す」
「マジかよ、玉狛か…」
Aのセリフに答えるのは米屋ばかりで、おれはずっと黙り込んでいた。そうか。ついにこいつは本部からいなくなるんだな。
「そういうことだから…じゃあ、またね」
「おう、頑張れよ」
「、じゃあな」
おれは何とか挨拶をして、そしてAは迅さんと共に向こうへ歩いていった。あの背中が師弟になるのか、と考えてみても割としっくりくるのが不思議だ。
「いやーびびったな」
「やっと、復帰すんだな」
「オレらとランク戦また出来る日も近いんじゃね？」
「そんときゃボコボコにしてやる」
「じゃオレはまず弾バカくんをボコるとしますかー」
「させるか」
おれは、米屋と共にAたちと反対の方に向かって歩き出した。
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亜桜(プロフ) - レイさん» ありがとうございます！過去編の方の親友と高校の親友は別人になります;;表記がややこしかったですよね！修正しておきますね〜！！ (2020年6月9日 12時) (
レス) id: 4e05bff474 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - とても面白いです！過去編の親友の名前は高校の親友と同じ名前でいいんでしょうか？ (2020年6月8日 23時) (レス) id: b6ab3f2fc3 (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - そるとさん» コメントありがとうございます！マイペース更新で申し訳ないです;;がんばります！ (2020年5月21日 23時) (レス) id: 4e05bff474 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - すごく面白かったです。更新されることがあったら楽しみに待ってます！ (2020年5月21日 19時) (レス) id: 6009fd27be (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - みっとんさん» ありがとうございます！がんばります〜！ (2020年2月8日 10時) (レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜桜 | 作成日時：2020年1月4日 1時
