Affect081 過去編�� ページ37
Aside
「あ、いた」
私は2つ隣のクラスを覗き込み、そして目当ての人物がいたのでそいつの席に向かう。もうショートホームルームが終わって結構経つので、教室にはそいつ以外誰もいなかった。
「亜桜？何か用か？」
「うん、ちょっと話したいことがあって。委員会おつかれ」
三輪秀次、私は今日こいつに用事がある。
今日は生活委員の会議が放課後にあって、三輪がそれに残ってるのを米屋から訊いていたので、私はそれを待っていたのだ。思った通り二人で話ができそうである。
「あ、そういえば隊組んだらしいじゃん。しかもA級昇格したでしょ、おめでと」
私は、ここ半年本当にボーダーには関わってない。
けど教室で訊こえてくる米屋と出水の会話で、ある程度のことは一方的に知っていた。米屋が嬉しそうにA級に上がったことを話していたので、三輪隊ができたこともそこで知った。
「ああ。懐かしいな、お前の口からボーダーの話題が出るのは」
三輪が珍しがってそう言った。そう、私がボーダーの話をするなんて、今までなかったことなんだ。でも、これは今から話すことに繋げるための前置きに過ぎない。
「…あのさ、三輪」
三輪が「何だ」と私を見つめる。私の口は、少しだけ震えていた。
「私、＿＿玉狛に転属することにした」
「は＿＿＿＿＿？」
怖かった、三輪にとって玉狛は敵だから。お姉さんの仇であるネイバーは皆等しく彼の憎しみの対象で、城戸派の中で過剰にネイバーを嫌う人間の一人だから。
「三輪には話してなかったけど、私戦えなくなったから、太刀川隊やめて、ボーダーも休んでるの、」
「戦えなくなった？」
「そう、あの、遠征がきっかけで…」
三輪に敵であると認識されるのが怖くて、私は途切れ途切れ言葉を発した。でもちゃんと三輪に話した。あの遠征で人型ネイバーと交戦して、そのせいでトリガーを握ることが怖くなって、戦えなくなったことを。
「でも、迅さんが誘ってくれたんだ。玉狛でボーダーに復帰しないかって。そしたらまた戦えるように訓練つけてくれるって、」
「だからって何故迅なんだ」
三輪のその目は、何の感情を宿していたのだろうか。
「あいつは裏切り者だぞ、お前も＿＿そうだというのか」
「違う、迅さんは裏切り者なんかじゃない」
「ネイバーは全て敵だ！そうじゃないと言うのなら…お前も俺の敵だ」
三輪は立ち上がって教室を出ようと歩いていく。「三輪」と呼んでも立ち止まることはない。まあ、こうなるだろうなとはどこかで思ってたけど。
この日以来、三輪は私とまともに口を訊かなくなった。
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亜桜(プロフ) - レイさん» ありがとうございます！過去編の方の親友と高校の親友は別人になります;;表記がややこしかったですよね！修正しておきますね〜！！ (2020年6月9日 12時) (
レス) id: 4e05bff474 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - とても面白いです！過去編の親友の名前は高校の親友と同じ名前でいいんでしょうか？ (2020年6月8日 23時) (レス) id: b6ab3f2fc3 (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - そるとさん» コメントありがとうございます！マイペース更新で申し訳ないです;;がんばります！ (2020年5月21日 23時) (レス) id: 4e05bff474 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - すごく面白かったです。更新されることがあったら楽しみに待ってます！ (2020年5月21日 19時) (レス) id: 6009fd27be (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - みっとんさん» ありがとうございます！がんばります〜！ (2020年2月8日 10時) (レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜桜 | 作成日時：2020年1月4日 1時
