Affect064 ページ20
三雲side
1月8日、その日はあっという間にやってきた。
ぼくは玉狛への転属手続きのついでに空閑と千佳の正式入隊日に付き添い、千佳はスナイパーの方へ、そしてぼくと空閑はアタッカー、ガンナーの方へとそれぞれ分かれて、案内役の嵐山隊の説明を受けた。広報関係の仕事は嵐山隊の分野らしい。
そして、例の戦闘訓練が始まった。
正式入隊日に行われる、アタッカー、ガンナーの戦闘訓練。いきなり説明も無しに、仮想戦闘モードになった訓練室の中でネイバーを倒すというもの。所要時間をチェックされる。
「初めてなら1分切れればいいほうね」
隣にいる嵐山隊の木虎がそう言い、ぼくは黙り込む。
「あなたの時は何秒かかったの？三雲くん」
「いやぼくは…」
ぼくのときは、時間切れで失格……。
＿＿＿＿＿
諏訪side
今回はウチの諏訪隊が、戦闘訓練の監督を頼まれた。モニターで新人たちを見ながら、「今期の新人もパッとしねーな」と隣に座る堤に愚痴をこぼす。
「いやー一時期の新人が凄すぎただけでしょ」
堤の言うことは確かに一理あった。
「黒江が11秒、木虎が9秒、緑川なんか4秒ですよ？」
今の中坊でもうA級に上がってる奴らなんかは華々しくて、俺も退屈しなかったものだ。しかし最近は華がなくてあまり楽しくない。
「ああいう奴らって定期的に入ってくんじゃねーのかよ。出水とか米屋の世代も凄かっただろ？」
あいつらが入隊したときのことは詳しく知らないが、メンツから見るにかなりの黄金時代だったに違いない。今じゃA級ばっかだしな。
「ああ。米屋が15秒、三輪が13秒、出水が5秒…あと亜桜が7秒、でしたっけ？」
実際にそいつらの記録を取ったのは俺らじゃないが、それでも堤が記憶しているほどこの世代は凄かったと言える。入隊時期は全然違うが同い年に小南がいるしな。
「亜桜か…」
懐かしい名前だな、となんとなく思った。
まあいわゆる、俺はアイツが本部にいた頃のランク戦仲間で。頻繁に誘っては割とボコられて、その度年下のくせに生意気に俺を煽る。そんな女だった。玉狛に移ってからそんなに会ってもいないが。
「懐かしいですね、諏訪さんが負け続けてたの」
「おいそういうこと言うな」
あいつがまたランク戦に乗ってくれる日が来ることはあるのだろうか、とふと思った。俺からすればあいつは突然太刀川隊をやめ、そして突然ボーダーを休み、また突然に玉狛へと消えていったやつだ。
『はいまた私の勝ち〜！！諏訪さんって弱いね？』
あの腹立つ顔を、何でかよく覚えていた。
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亜桜(プロフ) - レイさん» ありがとうございます！過去編の方の親友と高校の親友は別人になります;;表記がややこしかったですよね！修正しておきますね〜！！ (2020年6月9日 12時) (
レス) id: 4e05bff474 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - とても面白いです！過去編の親友の名前は高校の親友と同じ名前でいいんでしょうか？ (2020年6月8日 23時) (レス) id: b6ab3f2fc3 (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - そるとさん» コメントありがとうございます！マイペース更新で申し訳ないです;;がんばります！ (2020年5月21日 23時) (レス) id: 4e05bff474 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - すごく面白かったです。更新されることがあったら楽しみに待ってます！ (2020年5月21日 19時) (レス) id: 6009fd27be (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - みっとんさん» ありがとうございます！がんばります〜！ (2020年2月8日 10時) (レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜桜 | 作成日時：2020年1月4日 1時
