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消太さんが半場諦めたようにため息交じりに
「そんじゃ、始めるか」というと１３号先生が話を進めた。
ドンドン増えていく「お小言」の数に
クラスの大多数が「えぇ…」みたいな反応を示していた
しかし話が始まれば皆結局、根は真面目なようで
１３号先生の話に聞き入り、話が終われば大歓声が沸き上がった。
私の両親には余り直結しない話だな、なんて
話の趣旨からそれたことをボンヤリと考えていた。
最近色々あったせいでホームシック気味で
我ながらウジウジしている感じが客観的にも腹立たしいな。
「よし、そんじゃあまずは…。」
消太さんのその言葉は授業の始まりを表すもののはずだった。
クラスメイトの半数以上が教室でやる気を見せ
今この場において全員が向上心を纏うやる気に満ちていた。
にもかかわらず、水を差す、という表現では易しすぎる
悪意に満ちた“侵入者”
渦を巻くように広がっていく黒い靄
広がる闇に、隠す気のない悪意に、殺意に周りの人たちは気付かない
無理もないのかもしれない。
間近に感じたことがない人が大半…なんなら全員の可能性すらある
なんにしても、これは変えようもない現実
「一かたまりになって動くな。１３号！！生徒を守れ」
「また入試ん時みたいな、もう始まってんぞパータン？」
緊迫した先生の声に気が付いていないのか
その声に妙に腹が立ってしまった
クラスでこうも声を荒げるのは最初で最後になるかもしれない
『何バカなこと言ってるんです…悪意にも殺意にも気が付けないんですか！？
あれは、どう考えても…本物の敵ですよ…ッ！！』
思わず反射的に臨戦態勢になるが、私の前にまっすぐ伸ばされた腕。
それが誰なのかは腕の先を視線で辿らずとも容易に理解できた。
貴方の立場を考えれば至極当然の行為なのだろう
貴方はこの場では教師であり、私たちを守らなければならない。
前に踏み出した消太さんに向かい緑谷くんが慌てたように声をあげる。
「イレイザーヘッドの戦闘スタイルは敵の個性を消してからの捕縛だ」
あれだけノートにまとめていた彼だからこその指摘。
「正面戦闘は…」と言葉を詰まらせた。
彼の指摘は的を得ている。
今のこの状況は、貴方の得意とする形ではない。
それでも、前に出て行ってしまうのでしょう。
分かってる、止められない。
でもやっぱり、不安にだって…なるじゃないですか。
苦手なことに命を投げる背中を、私は知ってしまっている。
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睡-ｽｲ-(プロフ) - あるとさん» わわっ、ありがとうございます！！アニメに居そうなキャラクターにしたい一方で固まったビジュアルをキープするのが作者として楽しくも難しく…。大人になりたくとも成長できずにいる彼女を好いてくだされば作者冥利につきます！ (2020年7月9日 17時) (
レス) id: deb52841c7 (このIDを非表示/違反報告)
あると(プロフ) - 書きたいことはまとまっていませんが書きます。主人公の冷静さ。冷めているようで好奇心はしっかりとある。年相応……とは言えずとも、どこか冷酷になりきれない。そんなキャラクター性に興味を惹かれました。今後の物語の展開を楽しみにしています。 (2020年7月9日 11時) (レス) id: ac43156437 (このIDを非表示/違反報告)
睡-ｽｲ-(プロフ) - いたちょこさん» お返事が大幅に遅れてしまい申し訳ありません。主人公の内面が良く伝わっているのであれば書いている甲斐があります。じわじわと更新する形になるでしょうがよろしくお願いいたします。 (2020年5月14日 18時) (レス) id: 4d796a00d6 (このIDを非表示/違反報告)
いたちょこ(プロフ) - とても面白くて大好きです！主人公の気持ちが凄く伝わってきます。こういう書き方は尊敬しかないです。素晴らしい作品を読ませて頂き、有難う御座いました。これからも頑張って下さい！ (2020年3月1日 20時) (レス) id: 3485aa3116 (このIDを非表示/違反報告)
睡-ｽｲ-(プロフ) - カナデさん» 評価を作品の完結後にやりたい、という話も耳にしますがその場合章ごとの評価はされないのか…とか思ってしまうんですよね…。それか評価でなくてもコメントでここはこうで良かった、こうの方向での話も見たかったなどが聞きたくて…カナデ様の言葉すごく嬉しかったです (2020年3月1日 17時) (レス) id: 3400204ee2 (このIDを非表示/違反報告)
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