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なぜか顔を真っ赤にさせて手をバタバタ振り、視線をあちこちに彷徨わせながら
「いや、え、あの」と言葉とも言えない言葉を繰り返している緑くん
「賤称のキッカケとかは？無個性だから？」
賤称っていうのは相手を蔑んだ呼び名だけど
「デク」って言葉のセレクトはなんなんだろう、名前がそういう感じなのかな？
無個性でなんでヒーローになりたいのかな？
君も、あのヒーローに憧れてるのかな？
「そもそも、君名前は？」
「えぇ！！？」
「ごめん、クラスの…どころか学年の人片手の数も知らないの」
人に興味がなかったから仕方ないんだけど
学年の中でも有名人な爆豪さんは「そんな人もいるんだな」くらいに思ってただけ
中学三年にもなって学年の人とは必要最低限の会話しかしてないし。
俗に言う陰キャラとやらの典型的なそれ
「名前は緑谷出久で、デクっていうのは
出久の漢字がそう読めるのと無個性だからって、かっちゃんが…」
「緑谷さん…そういう名前なんだね。覚えとく」
緑「さんなんて…！そんな敬称つかわなくていいよ」
「じゃあ、緑谷…くん？」
緑「ンン…っ！！うん！あの、僕も聞いてもいい、ですか？」
「緑谷くんも敬語使わなくていい、同い年なんだから。」
緑「ふぁ！？え、う、うん！！」
謎の動揺と一層赤みが増した頬、加えて返事の声大き過ぎ
熱でもあるの？って聞きたくなる位
真っ赤な顔からは遂に湯気みたいなのが出てる
単純に、面白いな
でも、ふと買い物に行く予定だったことを思い出し緑谷くんの横を通り過ぎ
自分の机を漁って教室にわざわざ戻ってきた理由…携帯を回収する
手にした携帯をカバンに投げ入れ、こちらを見ていた緑谷くんに
「用があるから歩きながら話さない？」と誘うと了承してくれた。
校舎下駄箱で靴を履き変える時、私の下駄箱の真下が緑谷くんだったことが発覚
そのまま校門へ向かおうとしたら緑谷くんは
「ごめんね、ちょっと待ってて」と一言置いて走っていってしまった
戻ってきたと思えばその手にはびしょ濡れで、少し焼け焦げたノート
「なに、それ？」
傍から見ればもう使い物にならないノートからゴミへ変わり果てた
それを緑谷くんはキュッと
壊さぬように優しく握り大切そうに見つめながら説明してくれた
そんなことまでしてヒーローを目指す彼はやはり奇怪で奇妙
それでいて凄く目指すものに近いように見えた
なりたいものを穢れなく見据え、目指せる彼が羨ましくなった
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チョコ&ピーナッツ(プロフ) - うわわわ…！！紹介して頂き本当にありがとうございます！！私もこちらの作品が大好きです！！もう睡様には頭が上がりませんね…！イラストもお上手で小説も面白い…！！尊敬します！！更新頑張って下さい！！ (2019年4月27日 18時) (
レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
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