Chapter �� -TIME UP- ページ47
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「…そういうわけで私も春から二人と同じ、雄英生になるよ。」
綺麗にして、持ってきた花を飾ったそれに話しかける
跳ね返った水が花弁にかかり、雫が太陽光に照らされてキラキラと光る。
水をかけて表面がヒンヤリ、濡れているそれに手を当てて軽く撫でる
…本当に撫でられたいのは私なのに、無意味な行為をしてみる。
「…冷たい。」
濡れた石だ。そりゃそうだ、冷たくもなる。
でも、この冷たさが心地良いようで気持ち悪い。
身体的に気持ちよさを与え、事実という精神攻撃で気持ち悪くさせる。
「私ね、未だに二人を_____。」
口を開きかけて飲み込んだ言葉。
2人には見好かれていそうだけど
それを口にしてはいけないと理性で歯止めをかける。
こんなことを考えるような私が本当に雄英に？ヒーローに？
自分に自信が持てなくて、自分を貫けなくて…
そう考えていたら自信家で自尊心の高い彼が苦手なのが妙に納得出来た。
羨ましいからこそ、苦手なのか。
そう考えたら緑谷くんもか。
純粋にヒーローに憧れ、目指し、ひた走る。
その道を阻む壁を彼はいっつも、綱渡りのように危うく、でも確実に超えていく。
これから先、雄英での生活で私はもっと多くの人を妬み、羨むのだろう。
だってそこに居るのは壁を乗り越え自分の夢のために集まった素敵な人たちだから。
「…っはぁ……。」
息詰まった感覚から無理矢理、自身を解放するようにため息をついた。
せめて“ここ”でこういう考えをするのはやめよう。
どうやっても解決していける話じゃない、その為の強い心を私は持ち合わせちゃいない。
「見てて、なんて言わないから。」
「…言わない、から。」
「終わるか、変わるかするように…祈ってて。」
人生の終わりか、人生の変化か。
どちらかが私を楽にしてくれますようにって。
私、きっと変な顔してる。
これ以上ココに居るのは止めよう。
そう思ってしゃがみ込んだ体勢を解いて立ち上がり踵を返す。
.
.
「またね。」
「お父さん、お母さん」
＊
轟音が響き、思わず目の前の女性警官から先程まで居たデパートに視線が移る
待って、待って待って待って
そこにはまだ。
嫌だ、待って。
いかないで
待ってくれないなら、いってしまうくらいなら
せめて＿＿＿。
その数秒後、私の目の前は土煙と跳ねた血で何も見えなくなった。
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チョコ&ピーナッツ(プロフ) - うわわわ…！！紹介して頂き本当にありがとうございます！！私もこちらの作品が大好きです！！もう睡様には頭が上がりませんね…！イラストもお上手で小説も面白い…！！尊敬します！！更新頑張って下さい！！ (2019年4月27日 18時) (
レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
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