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腕の中に寝巻きを抱えて、何ともマヌケで
アットホーム感満載な状態で玄関先まで消太さんを見送る
持ち運びのパソコンやら書類やらで膨れた肩がけのバッグは重そう
睡さんに勧められたという
教職というのはやはり時間外の仕事も多く大変そうに見えた。
それでも自らの意思で続けているのは
この人が納得出来る分の意義があると言うことなんだろう。
「じゃあ、また」
相「あぁ。…自分の勝手で個性使ったんだ、それを理由に休んだりするんじゃないぞ。」
「…わかってますって、私そんな愚行すると思われてます？」
相「冗談だ。分かってる」
ニヤっとした、ほんのり怪しさが含まれた笑みを浮かべられたが
ひらりと片手を軽く振って消太さんは玄関から夜の闇に消えていった。
ドアがパタン、と閉じると
自分以外音を立てる物が消えた空間は一気に静まり返った。
ヒラヒラと振り返していた私の手は項垂れるように重力のまま落ちる
そして自分すらも何故漏れたのか分からない溜息を１つ
縁ある人が居なくなった寂しさか
はたまた親子になれない人が空間から居なくなり解放された緊張感か
…まぁ、それらが自分の内側から発されているのかすら分かっていないのだが。
玄関先から踵を返しそのまま脱衣所へ向かう
髪質は母親譲りで悪くないので凝ったケアはしていない
サッサと体も髪も洗って湯船に浸かり、何度目かも分からない溜息を１つ。
復唱するようだが、私は感情や感情による表情の変化…
要は自分の内面を理解していない。
これでも消太さんが居てくれたから昔よりはだいぶマシになった方なのだ。
昔は解離性昏迷…という精神障害を患い
一種のショック症状で自身から言葉を発したり、自発的に動いたりすることも
ほとんど出来なかった時もあった。
今でも定期通院を勧められていて、ひと月に一度一人で総合病院に通っている。
でも時々それもすっぽかしてしまうことがある。
どうにも入院患者もいる病棟も、患者たちの入院服も苦手だ。
精神状態を確認するための通院で、精神科の病棟に向かう道中に見かける
他の病棟に入院する人たちとすれ違う度に神経をすり減らす
先に言った解離性昏迷だったせいで一件から一年近くうろ覚えでしかないが
その中でも唯一確かなのは
目覚めた時に１人を痛感したその瞬間。その一瞬を忘れられない。
その瞬間に立ち会った服装も、部屋も、私にそれを鮮明に思い出させる。
「あーあ。来週の通院、どうしようかな」
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チョコ&ピーナッツ(プロフ) - うわわわ…！！紹介して頂き本当にありがとうございます！！私もこちらの作品が大好きです！！もう睡様には頭が上がりませんね…！イラストもお上手で小説も面白い…！！尊敬します！！更新頑張って下さい！！ (2019年4月27日 18時) (
レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
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