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「生ぎ物食べんのがわがねなら、このお菓子の原料は何なんだ？まさが植物だらセーフってわげでもねぇべに」
「そんな物材料にするわけないじゃないですか。合成した栄養素を詰め込んで味をつけるんですよ。私の世界だとハムスターの肉片から培養した合成肉を食べる事もありますね……あ、ハムスターって知ってます？ふわふわした毛が生えた小さな生き物です」
ハムスター？何なのだろう、その生き物は。ドンケべラルは首を傾げる。
ドンケべラルの様子を見て察したようで、
「ほら、こういう生き物です。知りません？」
「や、知んねえだね」
そうですか、と
それを問おうとするが、できなかった。扉が開いたのだ。そして中から勢い良くミナリアとアリスが飛び出してきた。全身が血に塗れている。アリスは何かを持っている。
「な、え……？」
「ミナリアちゃん、早く閉めて！」
アリスが叫ぶ。ミナリアが扉を力任せに閉めるのと同時に、どんっと大きな音がした。まるで何かがぶつかってきたかのような。
だが、音はそれっきり消えた。2人は扉を見ていたが、しばらくすると警戒を解いたようで、へなへなと倒れ込んだ。
「ごぽ……2人、共。はやぐ……魔力アンプルを」
アリスの手に持った荷物が喋る。よく見るとそれはリコリスの生首だった。しかも生きている。血で汚れていて、赤くないところの方が少ない。
ミナリアがソファの傍に駆け寄り、荷物を漁る。中から何か注射器のような物を取り出すと、そのままリコリスに注射する。リコリスが小さな声で何かボソボソと喋っていたが……やがて首から下が再生していく。完全に身体が再生すると、リコリスは立ち上がる。布が空中から生成されて、リコリスの肌へ纏わりつき、数秒もしないうちにそれは服になっていた。
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