アークの覚醒 ページ4
渡すしかないか…と返答に困っていると、ビルの陰に隠れた人がこちらを見ながら電話をしているのが目に入った。
十中八九警察を呼んでいるのだと思う。
時間稼ぎをする他ない。
「もし渡さないって言ったら？」
ロボットは無言で私に手を伸ばしてきた。
逃げるしかない。だがこういう時に限って恐怖で体が動かないものだ。
もうダメだ。そう思った時誰かがロボットを攻撃した。
「レディにはもうちょっと親切にするべきだ。」
そう言ってロボットの背後から現れたのは
「トニー・スターク…！？…私あなたのファンなんです！学校であなたの書いた本についてレポートを作りました。」
「そりゃどうも。だが詳しい話は後でもいいかな？今は先約がいてね。」
アイアンマンの姿の彼はロボットの攻撃を受けながら応える。
「勿論です！」
金属音に負けじと声が大きくなる私。
と、ロボットに丸い盾があたった。その盾の主は紛れもなくキャプテンアメリカだ。
そして背後からぞろぞろと出現したロボットの軍隊を射抜いて援護するのはホークアイ。
「嘘でしょ信じられない。」
興奮が止まらなかった。テレビでしか見た事のなかった
と、先程の巨大なロボットが私に近づいてきた。
アベンジャーズ相手じゃ埒が明かないと判断し、直接私を攻めた方が効率的だと判断したのだろう。
ロボットは仁王立ちになって私の首を掴み、持ち上げた。
「アークを寄越せ。」
抵抗しようともがくが微動だにしない。
海水を飲むのとはまた別の、脳の酸欠が私を襲った。
一瞬、耳元で赤い光が見えたような気がした。
次の瞬間私はロボットの体を蹴ってその反動で解放されていた。
真新しい空気を肺に大きく吸い込み、全身が軽く、まるで生まれ変わったかの様に先程までとは違う強い瞳で敵を見据える自分がそこにいた。
直後、解放されたことに気づいて驚いているとロボットはあっさりと去っていった。
「アークが覚醒した。」という捨て台詞を残して。
「アーク…」
ロボットの言ったことを思い出すように呟く。
顔を上げると、私を助けてくれた彼らが私を見ていた。
最初に口を開いたのはアイアンマンことトニー・スタークだった。
「君は何者だ？」
「信じて貰えないかもしれないけど…」
私はA・コールドウェル。ごく普通の高校生だった。少なくともつい7分前までは。
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Caesar(プロフ) - しゃけじゃけっ子さん» 返信が遅れてすみませんm(*_ _)m 楽しく読んでいただけたなんてもったいないお言葉です。ありがとうございます！更新できるようにがんばりますね！ (2021年6月13日 21時) (
レス) id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけじゃけっ子 - 楽しく読ませていただきました！続き、楽しみにしてます！ (2020年9月22日 12時) (レス) id: c5679eb0b2 (このIDを非表示/違反報告)
Caesar(プロフ) - メリ助さん» 遅くなってしまいましたが、嬉しいコメントありがとうございます！！ (2019年7月19日 16時) (レス) id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
メリ助(プロフ) - どちゃくそ私の好みです！！続き早よーー！！！\(//∇//)\ (2019年7月12日 23時) (レス) id: 4ad90eda32 (このIDを非表示/違反報告)
Caesar(プロフ) - 名無し9253号さん» そう言って貰えてとても嬉しいです！！ (2019年5月29日 16時) (レス) id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Caesar | 作成日時：2019年5月7日 1時
