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それから数日後の２２日。
渋谷さんのお誕生日、
麻美さんとの結婚式当日がやって来た。
渋谷さんのお店の常連客ってことで、
インフィニティアートのみんな、
招待されてて、
今日は仕事は午前のみ。
張り切って、
少し大人びた秋っぽい紺色のワンピース着て、
髪もアップに。
車で迎えに来てくれた章ちゃんは、
今日は大人っぽいスーツでビシッと決めてて。
カッコ良すぎて、
どこ見ていいか、
目のやり場に困っちゃう。
ハンドル握る章ちゃんを、
隣からちらちら見ちゃう。
「どした？
そんな見つめて」
章ちゃんに聞かれて、
慌てて前を向く。
「なっ、何でもありません」
「なんで敬語なん？
おかしな子やな」
章ちゃんがケラケラ明るく笑ってる。
神山くんと、
駅で愛理ちゃんも拾って、
いざ、ハーバーランドへ。
愛理ちゃんは、
結婚式に出席するのが初めてらしくて、
緊張してる。
かくいう私も、
友達の誰も実はまだで、
お姉ちゃんの結婚式以来だ。
後部座席の神山くんは、
着物姿の愛理ちゃんにデレデレ中。
章ちゃんも、
セクハラ案件になるから言わないけど、
内心、愛理ちゃんの事、可愛いって思ってそう。
ダメダメ。
またまたやきもち病が・・・
ハーバーランドに到着。
いつも買い物やご飯食べに行ってるモザイクの中に、こんなお洒落なチャペルがあるなんて。
麻美さんの家族は誰も来てなくて、
渋谷さんの家族と、
友人だけ。
先に来てた大倉さんと丸山先輩の後ろの席に座る。
結婚行進曲とともに、
扉が開いて・・・
タキシード姿の渋谷さんと、
その腕につかまる、
ウェディングドレス姿の麻美さんの入場。
うわあ。
うわあ。うわあ。
もう、頭の中、うわあしか出てこない。
麻美さん、すっごく綺麗。
今まで見た中で一番に。
二人とも緊張はしてないみたいで、
いつも通りの感じだ。
麻美さんなんて、きらきらの向日葵みたいな笑顔。
幸せでいっぱいなんだなあって、
見てる私も口元が緩んじゃう。
指輪の交換と、誓いのキス。
きゃあ、って目を塞ぎたくなる。
渋谷さんがヴェールを上げて、
真面目な顔で軽くキスしたら。
麻美さんが抱きついて、
もう一度、渋谷さんの頬にキスしたから、
びっくりした。
当の渋谷さんが一番、驚いた顔してる。
目、まん丸にして、口、ちょっと半開き。
それからぱあっと赤くなって・・・
式の途中なのに。
「麻美、おまっえっ、何してんねん」
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2018年9月10日 10時
