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「こりゃ熱でるな。」
「だねー。
希も望と一緒にがんばってるんだもんね〜。
大丈夫だよ〜。
ゆっくり大きくなりな〜。」
心配そうに見守る翔と、希の寝顔を微笑ましそうに眺める智。
兄弟というより心配性の母親と、どこか抜けてる父親にみえる。
実際に歳の差２０だから、兄弟よりも親子の方が近いのだが・・・。
「智兄、大丈夫？
抱っこ変わろうか？」
「ありがと、雅紀。
でもこれじゃ無理だよ。」
雅紀の問いかけに、智は苦笑いで希を見下ろす。
握ったままで離れそうにない小さな手。
「ほんとかわいぃーねぇ〜。」
「智兄、顔・・・。
気持ち悪い事になってる・・・。」
「酷いな、潤。
潤も見てみなよ。
天使だよ。この子おいらの弟だよ。」
「はぃはぃ。
俺らだって希たちの兄貴ですよ。
あなた１人じゃありません。
それに希と望の可愛さは、
今に始まった事じゃないでしょう。」
「まぁね。
ゆっくり大きくなってほしいなぁ〜。」
「・・・じじくさいよ、智兄・・・。」
「えぇ〜・・・
しょーくん、
和と潤がいじめる・・・。」
「和、潤、そのぐらいにしておけよ？
智兄、すねちゃうから。」
「「は〜い。」」
「ほんまにあんたら兄弟は仲えぇな〜。
うらやましいわ。」
「でしょ〜。
自慢の弟たちなの。」
「だから智兄、顔・・・。」
「んふふ。
これはしょうがない。」
渋谷先生の一声に再度顔面崩壊の長男。
和也に毒づかれても聞き流せるところは、さすが長男、かな。
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作者名：mio
| 作成日時：2018年2月4日 23時
