玉狛のお姫様はボーダー最強 10 (ページ17)

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〜A〜

東｢そろそろ昼休憩にするか｣

太刀川｢やっとか。頭使うと腹減るな｣

慶さんのだけ真っ白な状態から変わってない

何に頭使ったんだろ

太刀川｢｢昼飯って忍田さんの奢り？｣

忍田｢お前は自分で出せ｣

太刀川｢ひでー…｣

木虎｢Aちゃん。どこ行くの｣

｢さぁ……？どこ行こうか。適当にブラブラしてれば食べたいもの見つかるかもしれないからブラブラしてくる｣

いないと分かってる

分かっているのについ、探してしまう

私を呼んでくれるその姿を

待つのは得意じゃない

期待はしないと決めたのに

木虎｢わ、私も…いい？｣

太刀川｢俺も行こうかな……おい木虎。嫌そうな顔だな｣

｢ならみんなで行きます？｣

木虎｢ええ！？｣
木虎｢(2人がよかったのに……)｣

とは言っても食べたいものないんだよな

街に出たら見つかると思ってたけど、考えが甘かった

忍田｢何か食べたいものはないのか？ないならその辺の店に入るが｣

｢うん。いいよ｣

忍田｢珍しいな。いつもなら、何が食べたいって言うのに｣

｢気分じゃないだけですよ。あるでしょ。そういう時｣

全員『(A/Aちゃんが？ありえない……)』

｢皆さんの中で私がどう映ってるかは聞きませんけど、食べ物の事しか頭にないみたいな思い込みはやめて下さいね｣

忍田｢そ、そうだな。すまん｣

近くのお店に入って、料理を注文して、運ばれてきたものはすごく美味しそうだった

一口食べると本当に美味しくて……なのに食欲がない

あの時と同じだ。食べたくない

残すとお店の人に失礼だけど、無理に食べるのは料理に失礼

｢真史さん。これ食べない？｣

忍田｢っ！！？ど、どうした。体調でも悪いのか｣

｢そんなとこ｣

修｢なら僕の食べるか？アッサリしてて食べれると思う｣

｢ありがと。でも、何も食べたくないの｣

せっかくの気遣いを無駄にしてしまった

あの目。あの目を見てからおかしい

あの目は私に……何を言おうとしてたのかな

もう一度会えば(見れば)今度こそ答えてくれるかな