37 ムードメーカー ページ37
「A、ほんとに平気？」
「もちろん」
「よっしゃ。じゃあ…」
両肩に手を置いてじっと見つめてくるスガさんを何だろうと思って見つめ返すと、突然パッと笑顔を咲かせた。
「ハーイ！」
「おわわわっ」
突然髪の毛を掻き回されたと思ったら、主将、龍之介、旭さんにも一撃カマして、ノヤとはハイタッチをして今度は全員に向けて笑う。
「大丈夫！一本切ってくべー ! ! 」
周りに蕾があったら全て開花するんじゃないかと思うような笑顔で言われ、こっちも釣られて笑顔になった。
龍之介とは違う、こういうムードメーカーもありだよなぁと思う。
無理だけはしないようにと言われながらネット際に移動して、続けて次のブロックの指示を聞いた。
小さく頷いて一度深呼吸したところで、ネットの向こう側から徹に手を掴まれる。
「ちょっとA！大丈夫なの？なに、喘息？」
「大丈夫。せっかく公式戦で徹と岩ちゃんと戦えるんだ、コートに立ってたいよ」
「岩ちゃん呼び定着かよ……。おい、無理はだけはすんなよ？」
「分かってるよ岩ちゃん。サンキュ」
どこか腑に落ちないという表情の徹に微笑みかけて、試合再開の笛を待った。
龍之介のスパイクが拾われて、徹から岩ちゃんへのトスが上がる。
スガさんと顔を見合わせて頷き、ブロックにとんだ。
「！」
「って…！」
強力なスパイクが手を痺れさせ、着地と同時に手を摩る。
「ナイスブロックA！」
「スガさんのお陰ですよ」
「デカい奴が隣に居るだけで心強いんだってば！」
「ははっ、今の月島くんが聞いたら何も言えないでしょうね」
スガさんとハイタッチして、咳をしながらもサーブのためにコートの端まで歩き出した時、選手交代の笛の音が耳に届いてベンチの方へ視線を移す。
月島くんが掲げているその番号を見て、思わず舌打ちが漏れた。
「無理して倒れられても困るんですケド」
「ケホッ…別に無理はしてないけど」
「信憑性が無いよね」
呆れたような顔でコートへ歩いていく月島くんを見送っていると、腕を引かれてベンチに座らせられる。
「先生、まだ１セット目じゃないですか」
「もちろん第２セットにも出て貰います。ですが宇内くん、少し休憩ですよ」
「落とす気はないけどまあ多分落とすだろ、このセットは。次 活躍してくれよ」
「……上手いこと言いますね」
苦笑して大人しく座り、コートへと視線を戻した。
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瑠璃烏(プロフ) - 麗さん» 本当だ！！！コメントに気付くのが遅れ申し訳ありません！まさかこんな間違いがあるとは…！ご指摘、有難うございます。 (2020年11月6日 13時) (
レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 猛虎です。武虎になって別人が出来上がっていらっしゃいます。 (2020年8月25日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 龍之介です。龍之助ではないです。 (2020年8月25日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
幸ぴろ - 瑠璃烏さん» 続編!？やったぁ！嬉しいです！ (2020年2月10日 7時) (レス) id: ba2c8d8630 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - 幸ぴろさん» 典型的な��落として上げる��方式ですね(w)続編いきますので、まだまだお楽しみ下さい！ (2020年2月7日 19時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃烏 x他1人 | 作成日時：2020年1月17日 3時
