30 恋? ページ30
「それでね、帰ろうとしたら金をくれって絡まれて、そこを『時透無一郎』ってお方が助けて下さったの」
「へぇ…!っていうか1人で町に出るの、よくその『おじ様』が許してくれたね?」
「あはは…まあ色々あって」
私は善逸たちと部屋が違うので、段々と元の長さに戻ってきた足で善逸のいる部屋へ遊びに来ていた。
善逸といると何だかドキドキしてしまうんだけど、楽しいから。
善逸が笑うたびに、顔が熱くなる気がする。心臓がドクドクと音を立てる。これも、耳の良い善逸になら聞かれてるのかな…
そんな事を考えながら、また笑った。
これが恋なのかは、まだ分からない。
炭治郎と伊之助は『機能回復訓練』をしに行っているのだが、私たちの場合はまず手足がそれなりの長さに戻ってからという事らしい。
お互いに思い出を話し合いながら笑っていると、足音が近付いて来て部屋の外を覗く。
「お帰り!……うん、お帰り。うん」
「ただいま……」
「「ねぇほんと何やってるの!!?」」
ーーー
「ねぇ炭治郎、伊之助、ほんとに何するの〜…?怖いんだけど…?」
「何で答えてくんないんだよぉ怖い怖い行きたくない…」
翌日。
私と善逸も今日から遅れて参加という事なのだが…炭治郎も伊之助も何をするのか何も教えてくれない。
ガタガタと震えながら、善逸と手を繋いで炭治郎の服の裾を掴み進んで行く。
「道場…?」
「Aさん!体の方は如何ですか?」
「あっ、だ、大丈夫。それよりアオイちゃん、機能回復って何するの…?」
「ああ、そうですね。善逸さんとAさんは本日から訓練参加ですので、改めてご説明します」
〜〜〜〜かくかくかくしかじかじか〜〜〜〜
小さな女の子3人に身体をほぐしてもらうのは難なく終わった。元々身体は柔らかい方だというのもあったから。
そして次にやること。
「あ、あの……」
「はい、何でしょう」
「避けるのってアリですか?私濡れるの大大大大大大大っ嫌いなんですけど」
「は、はあ…まあ、構いませんよ」
「ありがとう」
幾つもある湯呑み茶碗を前に、カナヲという子の正面に座る。炭治郎も伊之助も、この子に勝った事は一度も無いんだとか。
ゆっくりと息を吸い込んで、吐いて。
聞いた限りでは、この子を相手にする時は全集中の呼吸を使う必要があるのだと思う。
大丈夫。出来る。
そう言い聞かせて、目を開いた。
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瑠璃烏(プロフ) - 澄葉流さん» ありがとうございます!頑張ります! (2020年2月27日 11時) (レス) id: c14d105dae (このIDを非表示/違反報告)
澄葉流(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください! (2020年2月26日 22時) (レス) id: 73c9d55ae5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠璃烏 | 作成日時:2020年2月26日 16時