ファースト・コンタクト ページ24
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からん、と音を鳴らして彼女はポアロに入ってきた。
僕はどうしてこんな早い時間帯に、と思いながらもエプロンに伸ばしていた手を止め、いらっしゃいませと笑顔で言う。目を合わせると同時に彼女は目を見開き、カバンをぼたりと床に落とした。
「……え、どうして」
酷く混乱しているようで、俯いて何かをポツリ、ポツリと呟く。
カバンを落としたのにも気づいていないらしい。
「……あぁ、そっか」
彼女は何か疑問が解けたように顔を上げ、こう呟いた。
「だから、ここは喫茶ポアロなんだ」
なんで忘れてたんだろ、と自分を責めるように彼女が呟くのを聞いてから僕は声をかけた。
「大丈夫ですか……?」
すると彼女はバッと勢いよく顔を上げた。
「大丈夫です。透さん」
「……どうして僕の名前を?」
ここに来たことのある友達から聞いた可能性もあるが、彼女の様子を見るに……それは違うだろう。
彼女はあたふたと慌てすぎたのか目に涙を溜めていた。
「あっ、これは……違っ」
そんな時、奥で着替えていた梓さんが驚きながらやって来た。
「えぇっ!?Aちゃんどうしたの?安室さん、どうしてAちゃんを泣かしたんですか?」
「あ……梓さん、違くて」
誤解を解こうとする彼女の言葉を遮って困ったような笑顔で答える。
「すみません梓さん。彼女に嫌なことを言ってしまったようで……」
安室さんが女の子を泣かすなんて珍しいですね、と梓さんは驚きながら落ちていたカバンを拾う。
「すみません。ところで彼女は……?」
「あ、始めて会うんですもんね!この子は今日からここで働いてくれる16歳の水鳥Aちゃんです!」
Aは梓さんに肩を引き寄せられて照れながらも、よろしくお願いしますと僕に言った。
Aがテーブルを拭いている間、僕は梓さんに話しかけた。
「Aちゃんが来るなんて聞いてませんでしたよー」
「てっきりもう伝えたかと思ってました……」
ところで、と話を切り出す。
「僕の名前、彼女に教えました?」
「え?うーん。教えてないと思いますよ?」
梓さんは不思議そうに首を傾げた。
「もしかしたら教えたかなぁ?」
彼女はいったい何を、どこからどこまでを知っているのだろう。
そのとき僕は部下に彼女のことを調べてもらおう、とそう考えた。
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たんぽぽ珈琲(プロフ) - わーんいつのまにか30万hit超えてたー。嬉しいです。ありがとうございます。これからも名探偵コナンの夢小説盛り上げていきましょー! (2020年12月14日 22時) (レス) id: bfc4d62160 (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ珈琲(プロフ) - 明里香さん» 誤字の指摘、ありがとうございます。お恥ずかしい限りです……。明日までには直しますね。 (2018年11月18日 19時) (レス) id: 24c9be7e32 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - タイトルの掛け、「賭け」ではないですか? (2018年11月17日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 特製ミルクティーの話、誤字がありました。「こんな事始めて」ではなく、「こんな事初めて」です。 (2018年11月17日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ珈琲(プロフ) - 星を見守る砂岩さん» きゃー!そう言って頂けて嬉しいです!!更新頑張ります! (2018年10月13日 22時) (レス) id: 24c9be7e32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たんぽぽ珈琲 | 作成日時:2018年8月23日 3時