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宇髄「お前…鬼殺隊になりたいと思っているのか
もしかして、お手伝いとやらを鬼殺隊という仕事でやろうとしているのか」
『…!!』
宇髄「…図星か?
………悪いことは言わねぇ、鬼殺隊はやめてお…」
『それも一つの理由です、それは認めます』
宇髄「他に理由があるっていうのか
鬼殺隊はな、命かける仕事なんだ
怪我だって多いし、明日自分が生きているかわからねぇ
鬼殺隊にいる人間ってのはな、鬼に家族をやられた復讐だとかで強い心を持ってるやつじゃねぇとつとまんねぇんだよ
中途半端なやつが鬼殺隊になれたとして、すぐ死ぬだけなんだぞ
お前が鬼に両親を殺され、鬼に酷く憎悪を感じているならまだ考えるとこはあったがそうじゃねぇだろ、なぁ」
『じゃあ、父上はどうして鬼殺隊になったんっですか
鬼に家族を殺されたからですか』
宇髄「…!!」
『違うみたいですね、じゃあなんでダメなんですか』
宇髄「軽々しい気持ちでやられたら困るからだ」
『じゃあ、私のほかの理由を聞いてからにしてください
軽々しい気持ちかどうかは、それで判断してください』
宇髄「…わかった」
『私は、生まれてこの方"ピアノ"という楽器を弾くことしかやらされてこなかったです
学校にすら行かず、最低限の読み書きは家でやったくらいで、食事と睡眠以外はほとんどピアノに向かい合わされました
ひたすらひたすら弾き続けました
正直、両親を殺されて安心しました
あぁ、もうピアノを弾かなくていいんだな、て
そんな私を父上はここに連れてきてくれて、住まわせてくれました
自分の部屋と布団をいただきました
でも、私は何もできません
私からピアノをとったことによって、私は何もない人になりました
そもそも家事はやったことがない私は、本当はお手伝いなんかできないのです
ピアノをあれだけ頑張ったからって人のためのなることじゃありません
強いていえばつい昨日まで一緒に暮らしていた人の満足感を与えるだけでしょうが、不特定多数の知らない人のためにはなりません
学校に行かなかった私はまともな職につくこともできません
仕事ができません、家でお手伝いもできません
この家に存在しているだけの何も出来ない人になってしまいます
だから、だから私に…存在価値を与えてください……!!
人の…ためになることを、させてください、人を…救う人に…させて、ください…!!』
人を救うことが出来れば自分がどこかいいものになれる気がするんだ
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たまきゆら(プロフ) - ryuu:aikaさん» ご指摘ありがとうございます!すぐに修正致しました!! (2020年6月16日 2時) (レス) id: 210adaaa32 (このIDを非表示/違反報告)
ryuu:aika - す、すいません…あの…030(ページ32)のところで雛鶴さんが「雛鶴泣きすぎ」と言っているようなんですが、ここは「須磨、泣きすぎ」と言うはずじゃ……勘違いでしょうか… (2020年6月16日 1時) (レス) id: 34e5e3f3ce (このIDを非表示/違反報告)
たまきゆら(プロフ) - まーたんさん» 直しきったと思ってたのですがまだありましたか…!!探します、ありがとうございます! (2019年12月18日 14時) (レス) id: 210adaaa32 (このIDを非表示/違反報告)
まーたん(プロフ) - 響の呼吸!よきです!!たまに響の呼吸が音の呼吸になってます(´・・`)とても面白いので続けて読ませて頂きますねっ♪ワクワク (2019年12月17日 21時) (レス) id: 8c8759d492 (このIDを非表示/違反報告)
たまきゆら(プロフ) - 鬼滅の氷華さん» あ、いえ、責められただなんて思っていません!誤解を与える言い方をしてしまい申し訳ございません (2019年10月31日 11時) (レス) id: 210adaaa32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たまきゆら | 作成日時:2019年10月18日 4時