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赤side
タバコ臭い事務所から逃げるようにドアを開ける。
マジであの社長の目線無理。
それでも今の俺は機嫌が良かった。適当なカフェに入り、1週間分の給料が入った茶封筒を確認する。
周りにはお洒落した女の子やカップルが、この店の看板であるパンケーキやスイーツを頼んで写真を撮ってる。
【ご注文お決まりですか?】
「あ、すみません、ホットコーヒーで」
【…以上で宜しいでしょうか?】
「はい。」
ここに来てホットコーヒー1つ頼むのは珍しいのか少し戸惑ったように間を開けてから、かしこまりました。と店員が戻る。
…いや、俺の声に驚いたのかな。
黒フリルのリボンを結って、巻いたグレーの髪
最近の流行りを取り入れて、色白の肌に赤いアイシャドウとリップ
そもそもあんまり背が高く無い上に白いワンピースで隠した体格
どこからどう見ても流行りの地雷女子
そんな人からガッツリ男声が出たんだから仕方ない。
仕事外でも女声とか無理無理。
大体、あの声も可愛いって言うのパパだけ。
【お待たせしました】
「ありがとうございます」
届いたコーヒーを啜りながら改めて封筒を確認すると、紙幣が8枚。
最近少ないな…。やっぱ1日貸切とか入れるべきか。
パパ活は、俺を求めてくれるパパが居ないと出来ない。
でも男の娘っていう特殊な娘は、そもそも競争率が低いから稼ごうと思えば稼げる。
ピロン、とスマホが鳴る。
この着信音は、仕事用のスマホ
“新規依頼”
のメールタイトルが表示
増やそうと思った所に来た依頼に、ラッキーと思いながらメールを開いた。
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作者名:たく | 作者ホームページ:https://twitter.com/HSJW_Taku?s=09
作成日時:2021年12月3日 20時