拾われた先はキンプリハウス

『成長』 ページ14

S:優太



海人「…もぅ…ごちそさま…」



玄樹に心を開いて、
俺たちとも段々と話せるようになってきた。



でも、海人くんはほとんど玄樹に甘える。笑



廉「しょうせんせい、今日お仕事？」



紫耀「うん、仕事だよ。
できれば、紫耀先生じゃない方がありがたいな。笑
他人感が強くて…
もちろん、無理には変えなくていいけど」



廉「んー、なんてよんだらいい？」



紫耀「紫耀にぃとかは？
おれも優にぃのことそう呼んでるし」



廉「じゃ、しょうにぃとゆうにぃとげんにぃ」


紫耀「勇太なんて呼ばれたい？」



勇太「……俺もう行かなきゃだから…」


勇太はまだ納得してないんだ。



預かるだけなら、って言ってたけど
これから家族って言われてもまだ混乱するよな。



海人「んっ、んっ、…」



玄樹「ん？どうした？」



海人くんが玄樹の服を引っ張って、
『勇くんに、ごめんねする？』って。



玄樹「んーん、ごめんねはいらないよ。」



海人「ん、げんにぃ…きょうもいっしょ、…ぬりえ」



玄樹「ごめんね、今日ぼく、仕事なんだ。
優にぃがいてくれるから、一緒にお留守番できる？」




海人「…………やだっ…」



俺らみんな予想外の反応…笑



今まで、肯定的な反応しか示さなくて、
よく言えば『反抗しないいい子』だけど
悪く言えば『顔色伺う言いなりの子』だった。



はじめてのわがまま…笑



海人「げんにぃといる…いっしょ…いっしょ」



それでも、玄樹は仕事しに行かなきゃいけないし…



ちょっと無理矢理になっちゃうけど、
海人くんと玄樹を引き剥がした。



玄樹が行ってからは、
この世の終わりみたいな顔して
玄関に座り込んだ。



海人「いやっ…やだっ…げんにぃ…といる…」



「夕方には帰ってくるから、
それまでは、俺と廉くんでお家で遊んでよ？」



海人「んぅ、やぁぁ〜」



どうしたらいいんだ？笑



海人「いやぁぁぁー！！大泣」



逆に言ったらここまで、
感情出してくれるのは嬉しいけどね。


はじめてきた時は、
笑わないし、泣かないし、喋らないし。



そう考えると成長でいいのかな？

……………
病系のはずが…


海人くんの病気発覚まで
もう少しです。笑


いや、もうちょっと？笑


海人くんの病気は決まってるけど
廉くんは迷ってる…


廉くんには病気ない方がいいかもな〜

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