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九 気まぐれ ページ9

「ど、どうして……ですか……」


手枷を外されたばかりの腕を撫でながら足を1歩引いた。


「人間界と妖魔界を繋いだ道を閉ざしているからだ。今妖魔界は今世紀最大の危機に陥っている。人間界に害を与えないよう、繋ぐ道を開けることはできない」


「で、でも……私帰らないと……」


褐色肌の男の子は妙に深刻そうな表情をして、私のスクールバッグを目の前に置いた。

スマホを取り出し、電源を入れた。

ほとんど使っていないので充電は十分にある。

連絡を入れようと電話をかけたが、通話ボタンを押す前に、画面の左上に圏外という文字が目に入った。

ネットにも繋がらないようだ。


「……私は人です。何故ここに来たのかは分かりませんが、容疑が晴れたのなら妖魔界に隔離するより居るべき場所、人間界に返したほうが妥当だと思います……」


そう訴えると渋りながら男の子は頷いた。


「……それもそうだ。だが、今すぐはできない。道を閉してから人間界の情報を得られなかった。だから情報提供を願いたい」


人間界へ戻る手立てが出来たのなら受けるしかない。


「……分かりました」


その後私はその部屋を追い出された。

そこで待っていたのは金色の瞳の男の子だった。


「……ついてこい」


言われるがままに男の子についていくと外に連れられた。

空は黄緑のグラデーション、古風な建物には大きな目玉がギョロギョロと動いている。

その大きな目玉は私が前を通ると目で追ってくる。


「……ここだ」


たどり着いたのは小さな古民家だった。


「空き家だ。しばらくはここを使うといい」


物珍しくあたりを見回していると男の子に中に押し込まれた。


「しばらくって、情報提供くらいすぐに終わるんじゃ……」


「……忙しいお方だ。しばらくは時間を取れそうにない。それよりもその汚い体をどうにかしろ」


冷ややかな目で私をじろりとみる。

確かに3日間寝ていたとするとその間お風呂に入れていないはずだ。


「奥の部屋に風呂がある。……少ししたら戻ってくるから外には絶対出るな」


そう言って男の子は扉に手をかけた。


「待って……」


思わず私は男の子の腕を掴んでしまった。


「……どうして疑わなかったんですか」


そう尋ねると男の子は顔も合わせず、


「……気まぐれだ」


と言った。

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設定キーワード:妖怪ウォッチ , オロチ , 剣城京菜   
作品ジャンル:アニメ
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剣城京菜(プロフ) - あやべえさん» ありがとうございます!頑張ります!! (8月25日 20時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
あやべえ(プロフ) - オロチかっこいいですぅ……これからも頑張ってください!応援しています! (8月25日 9時) (レス) id: af2133f4e4 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - kkkkkkkkkさん» ありがとうございます!頑張ります!! (8月7日 20時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
kkkkkkkkk - 頑張ってください!!応援しています!! (8月7日 6時) (レス) id: c230d910a2 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - 奈乃さん» 頑張ります!!アドバイスもありがとうございます!! (7月25日 11時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2018年7月20日 19時

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