十三 黒い魂 ページ13
「……奴が来たか。いいか、貴様は間違ってもその見苦しい体を人様に晒すな」
男の子はそう言って急いで家から出ていった。
見苦しいとはなんだとぶつぶつ文句を言いつつ、開けっ放しにされた扉を乱雑に閉めた。
外では何かがぶつかる音が激しく聞こえる。
一体外では何が起こっているのだろう。
ばらばらになってしまった靴を綺麗に揃え端っこに置き、部屋の真ん中にある囲炉裏の前に座った。
火はついていないのだが、なんとなくここに座っているのがしっくり来た。
日本家屋なんて博物館と教科書で見たくらいで、田舎臭いと思っていたけれど、実際見てみるとそんな悪いものでもないようだ。
木のぬくもりってこんななのかなと思っていると、
「アァ……」
かすれた息が耳元で吐かれた。
「──……‼」
驚いてその場から離れる。
「ミツケタ……ジャマモノ……シマツ……」
ぼんやりと膨らんだ真っ黒の光が尾を引いて浮いていた。
例えるなら黒い人魂。
赤く光る釣り上がった目にギザ歯。
ずるりとよだれをすする音を大げさに鳴らした。
「こ、来ないで……っっ」
後ずさりするものの、すぐ壁に背中がぶつかった。
黒い人魂の影が私を覆う。
大きく開かれた口には、ねっとりとした唾液が糸のように渡り、ぷつりと切れた。
どうすることもできない。
死んでしまう。
目を瞑ったその瞬間だった。
「やまたのおろち‼」
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剣城京菜(プロフ) - あやべえさん» ありがとうございます!頑張ります!! (2018年8月25日 20時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
あやべえ(プロフ) - オロチかっこいいですぅ……これからも頑張ってください!応援しています! (2018年8月25日 9時) (レス) id: af2133f4e4 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - kkkkkkkkkさん» ありがとうございます!頑張ります!! (2018年8月7日 20時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
kkkkkkkkk - 頑張ってください!!応援しています!! (2018年8月7日 6時) (レス) id: c230d910a2 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - 奈乃さん» 頑張ります!!アドバイスもありがとうございます!! (2018年7月25日 11時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2018年7月20日 19時