魔女裁判〈イナGO〉 (ページ31)

今日:1 hit、昨日:8 hit、合計:17,393 hit

裁判 26 ページ31

・

・

2012年 12月 10日 03時 05分

・

・

二人は、大木に車が飛び上がっている現場を見上げた。

天馬「近くで見ると、ますます不思議ですね。
まるで車が飛び上がったような……。

それに、壊れ方も酷いです。」

天馬は突然、何かに気づいたような表情をした。

天馬「まさか……！これもあいつがやったんでしょうか……？」

神童「その可能性はあるな。事故が起きたのは、少し前のようだが。」

神童教授は、そう返答すると、顎に指を添え、考えこんでしまった。

・

・

・

・

神童教授は大木に飛び上がった車をチラッと見ると、何かに気づいたような表情をした。

神童「……あれ？あの跡は……？」

神童教授がそう呟いたその時だった。

???「ちょっと、あなたがた！
駄目ですよ、駄目駄目!!!
そんなに近づかないでください！」

神童教授と天馬が声のする方に振り向くと、
警察がこっちに走ってきた。

・

・

・

警察「駄目ですよ、そんなに近くに来ちゃ。
現場検証も終わってないんですから。

見ての通り、こんな不思議な事故なんです。
原因もまだわかっていないんです。

危ないですから、野次馬の方は下がっていてください！」

天馬「野次馬なんかじゃないです！」

天馬はその発言を聞き、身を乗り出して怒る。

天馬「ちゃんと霧野警部に許可をもらってるんですからね!!!」

警察「警部殿に？ということは、
警察の関係者ですか？」

神童「いえ、俺は考古学者の神童拓人と言いまして……。」

警察「まさか……!!あの神童教授ですか！？

……言われてみれば、よく似てますね。」

信じてくれるかと思いきや、警察は本物の神童教授をそっくりさんだと疑っているようだ。

天馬「当たり前です！本物なんですから!!」

神童「それでは、少し調べさせてもらえますか？」

警察「いやいや、自分も現場をまかされた以上間違いを犯すわけにはいきません。

神童教授のフリをした偽物の可能性もあります！」

警察はそう言い、不敵に笑った。

・

・

・