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「あ...プロデュースってのは言い過ぎました...失礼でした...」
我に返って謝ると、先生はクスっと笑った。
その時、準備室に一人の男子生徒が入って来た。
確か、二年の櫻井くんだ。可愛い子がいるってみんなが騒いでた気がする。
茶色い髪にクリクリした目。
「あ、櫻井くん」
「ねぇ、こないだの小テストって追試受けられる？」
「櫻井くんが遅刻して受けられなかったやつ？」
「うん」
「やる気があるなら、受けさせてあげられるけど」
じゃあ受ける、と櫻井くんはやる気無さそうに応えた。
そんな彼を見て先生は「とりあえず遅刻が減ったら良いんだけどね」と微笑む。
「じゃ、明日の放課後にしようか」
「はーい明日ー」
両手を挙げて伸びしながら、「お邪魔しましたー」と櫻井くんが準備室を出て行った。
「イケメンだね、櫻井くんは」
先生が微笑んだまま言うから、「先生もですよ」と答えたら「え？」と本気で理解できてない顔をされた。
「で...まず、僕は何をしたらいいのかな？」
「え...？」
「僕をプロデュースしてくれるんでしょ？」
「あ...」
「本当は生徒との距離に悩んでたんだ。どこまで近付いて良いのか分からないし、それがバレてるのか皆も僕に近付こうとしてくれないなって感じてる」
「......」
「だからってどうしたら良いのか、僕には分かんなくて」
先生が椅子から立ち上がり、私の前に立つ。
「何か良い方法を教えてくれるなら、素直に聞きたいなと思う」
上がる右頬。
また、息が止まりそうになる。
「...先生、本当に勿体ないんです！宝の持ち腐れなんです！」
「宝って...」
「先生のポテンシャルは、間違い無くお宝です！」
力説してる私を見て、先生が笑う。クシャっと目尻に皺を寄せて。
「それです！その目尻の皺が良いんです！もっと笑って下さい！」
「え？笑って授業するの？ふざけてると思われない？」
「ずーっと笑ってろって事じゃ無くて、ちょっと雑談挟んだりした時に笑うなら私達はもっと楽しく授業を聞けます」
そうなの？と先生が呟く。
そうです！と私は応える。
「だから、その目が見えやすいように眼鏡をやめたら良いんじゃないかな...？って、私は思います」
「そっかー...」
「眼鏡って、真面目そうで近寄りがたい雰囲気を作っちゃうし」
「確かにそれはそうかもね」
フムフムって感じで先生は頷いた。
「ありがとう。ちょっと考えてみるよ」
その言葉通り、翌日授業にやって来た先生は眼鏡を掛けていなかった。
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みみ - reiさん、つむさんこんばんは。reiさんのお話が好きでこちらにもお邪魔させてもらいました 。どのお話もとても素敵で、繋がりも感じられて、読み終わった時どこか切なくても大切な何かが残っている気がしました。また次のお話を楽しみにしています。 (2019年4月5日 16時) (
レス) id: 4269c85d7b (このIDを非表示/違反報告)
りぃ(プロフ) - reiさん、つむさんこんばんは。reiさんの大ファンでそちらよりお邪魔しました。つむさんは初めましてかな？とっても素敵なコラボ作品をありがとうございました。つむさんの作品も読みたいのですがどうやって探そう… さ、まずはダカーポしてきます。 (2018年7月19日 0時) (レス) id: 7382a51a30 (このIDを非表示/違反報告)
さら☆(プロフ) - reiさんとつむさんの大好きなお二人による作品！また大好きなお話が増えました。期待通りに戻って読み返すマニュアル通りの私！笑リンク部分は、嬉しく、そして最後に眼鏡をかけてる相葉先生！もしかして彼女に気を遣い？なんて☆また同企画がありましたら嬉しいです！ (2018年7月12日 3時) (レス) id: 1078765f1f (このIDを非表示/違反報告)
2038(プロフ) - とっても面白かったです(^^)全てのお話が繋がってて最後まで読んで、ぁあこういうことか！驚きました。二宮くんにも是非幸せになって欲しいですね! !続きがいつか読めたらいいなと密かに楽しみにしてます。 (2018年7月9日 21時) (レス) id: c512e9cb5a (このIDを非表示/違反報告)
めいぷる(プロフ) - とても良かったです！！！！！最後に繋がって無限ループ！！二宮担的には二宮さん幸せになって欲しいけど、ニノちゃんの恋が切なくて似合ってる！とも思ってます。黄田ちゃん諦めないで！！ (2018年7月7日 17時) (レス) id: ae3f3fc11e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rei
x他1人 | 作者ホームページ：
作成日時：2018年5月14日 16時
