7話 ページ7
「あら?Aじゃない。おはよう、今日は良い天気ね!」
本当に女神に見えたんだ。彼女の背後から輝かしい光が滲んでいる。
ふわり、と長い髪を靡かせて囚われの身(自称)である私の前に現れたのは学園のマドンナ ・ 胡蝶カナエ。
カナエとは幼馴染で小さい頃からずっと仲良し。
いつも綺麗で可愛いけれど今日は一段と神々しい。女神として崇めるべき存在。(真顔)
「Aさん、おはようございます!」
ひょこっとカナエの後ろから顔を出したのはカナエの妹のしのぶちゃん。
しのぶちゃんも小さい頃からよく一緒に遊んでいたから歳の差はあれどすっごく仲良し。
この姉妹、顔面偏差値の高さが異常。私が隣を並んで歩くと二人の美オーラに平々凡々な私の存在は掻き消されてしまう。
恐ろしいくらい麗しき胡蝶姉妹。
「まあ、Aに男の子のお友達ができるなんて…!素敵だわぁ!」
カナエは両手を頬に添えて嬉しそうに笑う。
多分この顔だけでそこら辺の人達一気に堕とせる。私は既に堕ちてる。(力説)
「……Aさん、こんな厳つい人たちじゃなくて私達と一緒に行きましょう。」
そう言うとしのぶちゃんはくいっと私の制服の裾を引っ張った。
ああ、しのぶちゃん。貴方も私の
これでこの付き纏い不良達から解放される、と思いしのぶちゃんとカナエの方に行こうとした。
「おい。」
しのぶちゃんに握られた手と反対側の手を伊黒君に掴まれた。いやなんでー。
普通に痛い。貴方力加減って知ってます?痛いんですよ。放してくださいな。
しかし私の心の中の悲痛な叫びなんて伝わるはずもなく、伊黒君が私の手を放すことはなかった。
.
.
「(胡蝶妹、その手を放せ。)」
「(貴方が放してくださいよ。私達のAさんに触らないで貰えます?)」
636人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
aya(プロフ) - ラストに向けた展開に心揺さぶられました! (2021年6月8日 2時) (レス) id: 72cb3c8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーど - ヤバっ!トリハダたちました…! (2021年5月16日 13時) (レス) id: 328ef4fff0 (このIDを非表示/違反報告)
巴 - 学園祭のお話がすごーく良かったです!高校時代に戻りたくなっちゃった。茶道部だったから不死川さんにお茶点てて差し 上げたいわ〜。 (2021年3月14日 0時) (レス) id: 7c1fbdaf37 (このIDを非表示/違反報告)
くれ - めっちゃ面白いです (2021年1月2日 17時) (レス) id: f26c98ad88 (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の水道水(プロフ) - いやなんかw主人公の実況が好きすぎてw (2020年11月18日 7時) (レス) id: 44bf365a1c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:白霞 | 作成日時:2020年7月11日 23時