32話 ページ32
「お?宝探しゲームとかはどうだ?」
「あー、良いと思います良いと思います。」
「お前ぜってぇ適当に答えてるだろ。」
まあ半分は適当かもしれないけど。
良いと思ってますよ半分は。
先輩からの言葉を思いっきりスルーしながらするネットサーフィンほど楽しいものはないなぁ。
「学校中に宝と言う名の適当なもんを隠して見つけてもらって見つけた奴に景品渡すってので良いんじゃね?」
「賛成でーす。」
「おっし、じゃあ用紙に書いて出すことにするかー。」
先輩は気だるそうに紙とペンを手に取ると今言ったことを記入する体制になった。
「……書くのめんどくせぇからお前やってくんね?」
「そのくらい自分でしてくださいよ。そんなんだから副会長に愛想尽かされるんですよ。」
「あ?」
「あ、私もう教室戻るんで。」
「あ、おい。逃げるなよ。」
.
.
私が戻るともう作業は終わっていたようで教室に残っている人はまばらだった。
私も帰ろう、と思い机の横にかけてある鞄を手に取ってふぅ、と息をつく。
「おィ。」
どちゃくそ低い声が背後からしたから反射的に肩がビクリと跳ね上がった。待って普通に怖いです。
恐る恐る振り返るとそこには不死川君が立っていた。まあ声からわかってはいたんだけど。
「遅ェぞ。」
「あ、すみません。」
不死川君の後ろには気だるそうな伊黒君とぼーっとどこか遠くを見つめる冨岡君がいた。
あ、四人で帰るの決定なんですか。あんたら私のこと大好きなのね。うん。よくわかったよ。
ただいきなり背後に立つのはやめて欲しいかな切実に。
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aya(プロフ) - ラストに向けた展開に心揺さぶられました! (2021年6月8日 2時) (レス) id: 72cb3c8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーど - ヤバっ!トリハダたちました…! (2021年5月16日 13時) (レス) id: 328ef4fff0 (このIDを非表示/違反報告)
巴 - 学園祭のお話がすごーく良かったです!高校時代に戻りたくなっちゃった。茶道部だったから不死川さんにお茶点てて差し 上げたいわ〜。 (2021年3月14日 0時) (レス) id: 7c1fbdaf37 (このIDを非表示/違反報告)
くれ - めっちゃ面白いです (2021年1月2日 17時) (レス) id: f26c98ad88 (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の水道水(プロフ) - いやなんかw主人公の実況が好きすぎてw (2020年11月18日 7時) (レス) id: 44bf365a1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白霞 | 作成日時:2020年7月11日 23時