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「――、っや！」
「いいから、降りる駅ここだげ！」
「……へ？」
聞いた事のある特徴的な声に、小さいシルエット。
会いたかったひとがそこにいた。
力の抜けた私をぐいと引き寄せて抱き締められる。
2週間ぶりの優しいシャンプーの香りに顔を埋める。
太紀さんだ……。
「たいき、さぁん」
「…泣くなってば。」
シャツの袖を伸ばして涙を拭ってくれる太紀さんを見てると涙が止まらなくなる。
縋るように ぎゅ、と服の裾を掴むとそっぽを向かれた。
久々に会ったのに相変わらずの対応で涙が出そうだ。
(もう違う理由で泣いてるんだけど)
「落ち着くまで、ちょっと休も。」
相変わらず読めない表情の太紀さんに連れられて駅のベンチに腰掛けると、あー…焦った と声を上げた。
「なー…触られてただら 尻」
あからさまに不機嫌な顔で見られてなんとなく縮こまる。
「や、責めてないよ。確認。」
「……うん」
頷くと小さいため息が聞こえた。
それと同時に抱き締められる。
え、なに？
状況が掴めない私が恐る恐る太紀さんの背中に手を伸ばす。
「…会いたいな、って思ったから名古屋まで来たのに A気付かんし。僕の知らん間に痴漢されてるし。」
抱き締める力が強くなる。
太紀さんの本音が聞けたことに、私の胸はドキドキと煩く鳴り響く。
「あいたかった？」
「そりゃそうだげ。連絡寄越さんから何かあったのか気が気じゃなかったわ」
嬉しくて頬を緩めると 何笑ってんだと頬を摘まれた。
嬉しい痛みに、にやけは止まらない。
「僕だって、好きだから。
毎日でも会いたいに決まってんだら」
毒のない素直な言葉を紡いだ太紀さんはいつもより何倍も何十倍も甘くて、恥ずかしそうに私の手を掴んでは いつもはしない恋人繋ぎで私のマンションに向けて歩き出した。
＿＿＿ / end
#
「僕が冷たいからって連絡すんの辞めたぁ？」
「う、うん。」
「何その理由 僕態度に表す派なんだけど」
(……？確かに会う度にいつも優しいけど…)
「…太紀さんから連絡欲しいもん」
「ねえ ばか可愛いこと言うのやめりん。
言っとくけどAより僕のが絶対Aのこと好きだから。」
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リクエスト有難うございます！
きゅんきゅん？って話になってしまいました すみません…；；
/以下リクエスト原文
みさと - いつも見てます！ざわくんのお話が見たいです！きゅんきゅんしたいです！内容はお任せします！
ミルキーウェイをこえて [sby]→←毒と本音 [msmgn] #req.
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遊馬(プロフ) - ゆさん» 長い間ご愛読頂き有難うございました！ひとつひとつ時間をかけて生み出したお話を気に入って頂けてとても嬉しいです。またお時間ある時に読み返して頂けたら嬉しく思います…！どうぞこれからもよろしくお願いします。 (2020年2月2日 2時) (
レス) id: fccb4604d0 (このIDを非表示/違反報告)
遊馬(プロフ) - 怜さん» 長い間ご愛読頂き有難うございました！初期の方は見返すと小っ恥ずかしい気持ちになりますが、どのお話も気に入って頂けて作者冥利に尽きます…。これからもどうぞ作品共々よろしくお願いします！ (2020年2月2日 2時) (レス) id: fccb4604d0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ(プロフ) - 完結お疲れ様でした！どの話もとても楽しく読ませて頂きました、、！終わってしまうのはとても悲しいですが、さらにまた読み返そうと思います！新作がもし出来たらすぐに読みに行きます！！ (2020年1月31日 21時) (レス) id: 2e60baebd0 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 完結おめでとうございます！どのお話もとっても好きで、3作ともたまに読み返しています…他の作品の更新も頑張ってください〜！ (2020年1月31日 21時) (レス) id: 291ffdfed4 (このIDを非表示/違反報告)
Flower 328(プロフ) - リクエストありがとうございました♪甘々で溶けました…… (2019年12月6日 9時) (レス) id: 34909526e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：遊馬
| 作成日時：2019年7月5日 23時
