*NEAR

Good morning [ry] ページ5

Setting = 恋人

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「おはよう A」


手に持った厚切りの食パンから声を掛けてきた男性に視線を移す。


「あれ？りょうくんだ。おはよう」

こんな時間にスーパーで会うなんて珍しいね、と言葉を続けるとたまたまだよと返される。
ニコニコと笑ってる彼からパン売り場の端に追いやられてる食パンに視線を戻し、吟味して選んだものをカゴに入れた。

カゴの持ち手を掴もうと伸ばした手はりょうくんの大きな手に絡められ カゴの持ち手は反対側のりょうくんの手に収まった。


「私持つよ」
「いーの。あとは何買うの？」


あとは牛乳、と告げると手慣れた様子で私の手を引っ張って飲み物のコーナーまでエスコートしてくれる。

朝からりょうくんとデート出来るなんて今日はいい日だなあ、なんて。
くすくす笑っていると不思議そうな顔でこっちを見てくるのでそのまま伝えると耳まで真っ赤にしてそっぽを向いた。


「ねえバカ可愛いやん。やめて朝からそんな事言うの」
「朝関係ある？」
「あるよ もっと一緒に居たくなるじゃん」


じっと真剣な顔でこっちを見てくるりょうくんがあまりにも格好良くて顔が火照るのを感じた。
今日も私の負けだ。トキメキが止まらない、かっこいい。

「私も一緒にいたい…。」
ぼそりと呟いた一言にりょうくんは目を見開き嬉しそうに笑うとカゴに適当に牛乳を入れてレジに向かった。


.


会計を済ませて外に出ると綺麗な桜吹雪が舞っていて、りょうくんと手を繋いでるのも忘れて道路に飛び出そうとした。
刹那、そのまま手を引かれてりょうくんの腕の中に収まる。


「車来てるし危ないよ。」


ドキドキと音を立てる心臓を押さえながら ごめんとありがとうを伝えると視線を合わせたりょうくんの顔が迫ってきて軽く唇が触れた。


「りょうく、」
「ね、A結婚しよ」



「一緒にスーパー歩くなんて新婚さんみたいだって思ってたら急に俺のものにしたくなっちゃった。」



＿＿＿ / end



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「朝のスーパー」で登場人物が「ときめく」、「桜」という単語を使ったお話を考えて下さい。
といったお題をもとに。

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