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撮影の休憩中、気持ちのいい木陰で休んでいるメンバーを他所に
俺は太陽が輝く広場の真ん中に出向いた。
その花の感触。
匂い。
形。
色。
全てが懐かしく感じ
一気にあの頃の興奮が蘇る。
背の高い花を数本摘み、
束ねた。
そして、1本1本巻き付けていく。
長らく作っていなかった花冠。
でも、手はその作り方を忘れていなかった。
段々と夢中になって、
しゃがみこみながら形のいい花を探す。
あの頃と、景色がだいぶ変わってしまったな。
手が大きくなったおかげで
小さく繊細な作業が難しい。
でも、たくさんの花を落としてしまう、なんて事は無くなった。
俺は、確実に、大人になっている。
それでもあの時の気持ちを手繰り寄せたくて
必死になっていた。
「…花冠？」
「うおっ、…びっくりしたぁ…居ったん？笑」
必死になって花冠を作っていたら
いつの間にかメンバー全員がこちらに来ていた。
もう休憩時間が終わったのかと思って腕時計を見たが
そういう事ではなさそう。
「え、小瀧花冠なんて作れんの？笑」
「へぇ〜そんなん知らんかったー。教えてや。」
「え、あ、まぁ…ええけど。」
俺の大きな手に包まれる
可愛い可愛い白い花達を見て
メンバーは物珍しそうに顔を近付けた。
そして、俺の周りにしゃがんで
同じように作り始めた。
あぁ、あの時と一緒や。
今度は俺が他の人に教える立場になっとる。
君が教えてくれたことを
一つ一つメンバーに教えた。
不器用な淳太とか流星とかには何回も同じ説明したし、
神ちゃんとか照史とかは少し言っただけで、俺から離れたところで作れとる。
休憩時間や、言うてるのに
誰も休憩しとらんやんけ…笑
大男7人が
真昼間の広場で花冠を作り始めたもんやから
スタッフさんも何事やと近付いてきて
"オフショット"という名目で写真を取り始めた。
オフショットやし。
そんな単純明快な理由で俺はあまりカメラに目線を送らんかった。
他のメンバーもそうやったみたいで、
何故か皆、花冠を作るのに夢中になっている。
いつも2人で作っとったから
なんだか
不思議な気持ちやわ。
でも、嫌やない。
この暖かい空気が
最高に、幸せや。
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#TODAY(プロフ) - みりんさん» ありがとうございます！春風のように優しくて暖かいお話になるように頑張ったのでそう言って貰えてとても嬉しいです！！ (2022年1月11日 12時) (
レス) id: 3e33249399 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - 素敵なお話で心があったまりました♡違うお話も読ませていただきます(*^^*) (2022年1月11日 0時) (レス) @page46 id: 57a21b061a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：#TODAY | 作成日時：2021年7月30日 23時
