純情直球勝負 《 Hidaka.U 》

After Attack 10 ページ35

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Side of Hidaka






『あああ！！！』


龍『え、なに、どうしたの？！』


『あ、あれ…………！！』





お昼休み、龍我とご飯を食べ終わって


ふと窓の外を見れば


Aちゃんと橋本先輩。


待って待って待って、お弁当…一緒に食べてる？！


指をさして思わず龍我に言えば


少しだるそうに龍我も目線を移動させる。





龍『ん？！Aちゃん？？』


『どう見たってそうじゃん！！！！！


ねぇ無理！！！俺だって一緒に食べてないのに！』


龍『でも見てみなよ、どちらかと言えば


楽しいお昼って感じじゃなさそうだよ？』




よく見てみれば心配そうに先輩が


Aちゃんの顔を覗き込んでて。




『な、なんで…だろ』


龍『浮所には相談してないんだね』


『う゛………』




龍我の言葉がグサッと刺さる。


どうしよ、心配。


それに先輩優しいから………。




『…っ、俺行ってくる！！！』


龍『え、余裕な男になるって言うのは………』


『Aちゃんが傍にいないなら


そんな男になっても意味無い！！！』





龍我の行ってらっしゃい、を背に


中庭まで猛ダッシュ。


ねぇ、やっぱり先輩みたいな男がいい？


だったら俺、頑張るから。


だから…………っ。




「へ…っ」


『や、やっぱり無理…！！』



先輩のとこには行かないで？




涼『お前ねぇ…、Aちゃん固まってるから(笑)』


『っ…、ご、ごめん！ごめんね？Aちゃん』


「う、ううん…大丈夫」




これ以上先輩と2人でいて欲しくなくて


走った勢いをそのままに彼女を抱き寄せると


いきなりのことに状況が理解出来てないみたい。




『………先輩でも、ダメです』


涼『え？』


『Aちゃんのことは俺が幸せにするんです！！


先輩には渡しません！！！』




先輩には男らしさも、優しさも


包容力も負けてるかもしれないけど


これだけは、誰にも負けないから。







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