【npl】鉢合わせ【8】 (ページ35)

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Cuddle ページ35

はっちには出来れば寝ないで待っててと言われ、彼が部屋に閉じこもれば、私は風呂に入り時間を潰す。

ドライヤーで髪を乾かし終え、リビングにある小型のテレビの前で懐かしいゲームを触って待っていると、まだ薄ら笑みの残った表情のまま待たせてごめんと一言。

私「楽しそうに笑ってましたね」

八野「 … 嫉妬でもしてくれた？」

私の横に座り、こちらを覗き込みながら愛おしそうに訊ねてくる。

電源を切ってもちろんですよ～！と幼い子供のように彼の胸元に元気に飛びつく。

八野「ふはっ、犬みたいだなあ」

やはり明らかに上機嫌で、彼は仰け反ってゲラゲラ笑う。

しかし数秒経つと、突然朗らかに笑うのを止めて、余裕のある大人の表情に一変し、私の頬を手の甲で撫でる。

八野「 … 今日、抱きたい」

私「 … … … えっ」

撫でた手で私の髪を耳にかけ、そのまま腰に手を回し、グイッと距離を縮める。

一つ一つの動作にドキドキしてしまい、茹でダコのような顔色となっていることだろう。

八野「 … Aがそんな表情したらYesかNoかも聞かずに手を出しそうなんだけど」

私「ま、またまた～」

八野「割と本気」

私「 … … … 聞かなくても、わかってほしい、かなあ。」

目を逸らしながら応答。彼は困ったように溜息をつき、抱擁をやめて私の傍から離れる。

立ち上がって体の向ける先は寝室。

八野「準備出来たら … 来て。」

若干震えた声のまま、暗い、電気の1つも点いてない廊下を静かに歩いて去った。

追うようにしてリビングの明かりを消し、寝室へ向かった。