#story 8-5 ページ5
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兎 side
ー 少し前 ー
あれから会長に保健室に連れて行ってもらった
何故だか他の人達も来たけど……まあいっか
ガラッ_な)失礼しまーす…先生居ないね
「だね、、」
ピシャンッ!!!
「?…」
ドアが勢いよく閉まったと思い振り返ると…どうやら彼がしたらしい
あの子を1番に庇ってた青い彼
こ)…勢いで来ちゃったけど、なんで誰もAを探しに行こうとしないの?
そうね、別に行ってくれても良かったのよ?
あの人以外は。
莉)ころちゃん…
な)……
黙々と手当をしてくれる彼
彼が触れた処が火照っていく
心地良い
こ)ねえなーくんなんか言ってよ!!
野蛮人。
な)…俺は行けない
こ)…は?
な)ころちゃんが行ってきてくれる?
わあ…さすが会長…格好良い…
思えば “ あの日 ” もそうだった
元気で活発な女子を振る舞えるよう立候補した書記の職務で、放課後移動ばかりしていた時
外に面する1階の渡り廊下で貧血を起こしてしゃがみこんでいた私
その私に手を差し伸べてくれた男
彼こそが会長
今までこの妙に整った顔のせいで陰湿なイジメを受けてきた私に…初めてと言っても過言ではなかった…
あんなに暖かい手を差し伸べてくれたのは…。
嬉しかった
でもすぐに、どうせこの外見が目当てなんでしょって思ってしまった
“ すみません、すぐに行きます ”
冷たい態度をとった私に彼は…
“ 待って ”
“ …なんですか ”
腕を引かれた
“ 俺の思い違いかな、体調悪い?それとも何かあった? ”
“ ! ”
“ あはは、当たりかな?それじゃあ… ”
ポンポン
“ …?なにを…? ”
“ 元気の出るおまじないだよ ”
ナデナデ
“ …ふふっ、会長…おかしいですねっ、”
“ えっ、なっ、どうしたのっ?なんで…っ ”
“ はい…? ”
“ なんで…泣いてるの? ”
この時、初めて自分が涙を流してるのに気づいた
と同時に、今までの思いが込み上げてしまった
“ ァ、あのッ…また、私を…たッ、助けて…くれますか ”
“ それで君が笑えるのなら、いくらでも ”
もう1度撫でてくれた時に香ったラベンダーの香り、まだ忘れてないよ
人生は1秒で180度変わるものなのねって、初めて思えた
こ)はっ、?なにそれ、なにそれっ!!なーくんはAのことなんとも思ってなかったの!?
な)っ…
それが、貴方をこんなにも締める鎖になるなんて思ってなかったのよ…
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莉子 - 続編おめでとうございます!!結構遅れてしまった、、これからも読ませていただきます!! (2020年9月18日 22時) (レス) id: 5f56a1975b (このIDを非表示/違反報告)
めろん - ヤバイ…夢主がカッターキャーされて裏切られるところ読んで泣いてしまった…。めっちゃいい物語なんで、これからも頑張って下さい (2020年8月31日 0時) (レス) id: aafa0eac70 (このIDを非表示/違反報告)
たり - さざんかさん» いえいえ!!対処ありがとうございます! (2020年8月30日 12時) (レス) id: 32a028c989 (このIDを非表示/違反報告)
逢(プロフ) - さざんかさん» ねぇねぇ君僕にも返信ちょうだいよ。ぷりん丸様よ(( (2020年8月24日 0時) (レス) id: 204dc2adce (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - たりさん» ご指摘ありがとうございます!ガイランスに適応する形で対処していきます…!申し訳ありません…m(_ _)m (2020年8月20日 20時) (レス) id: 63429259c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さざんか | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/madotoku1/
作成日時:2020年3月22日 19時